4枚目『二天の星空 ―灯台躑躅(どうだんつつじ)の丘―』

 灯台躑躅どうだんつつじが群生する丘。その真ん中あたりに立って、ぐるりと周囲を見渡す。

 無数にく白色の釣り鐘つりがねは、満天の星のようだ。なるほど、確かに満天星どうだんつつじの文字に偽りはない。


 それに負けじと、薄明はくめいの空には満天の星がきらめいている。


 天球と地上、その双方の星の存在が許されるのは、昼と夜が交わる一刻のみ。その一瞬が織り成す奇跡の前に、圧倒されるばかり。

 上下前後左右、全てに。贅沢なものだ。


 しばしの間、宇宙遊泳を楽しもう。

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