第6話
「ねえ、姉様?」
「なあに?妹よ。」
「なんで私を連れて行ってくれないの?」
「………………………………………危険かも知れないでしょ?」
「私と姉様で、何が危険なのかな?」
………………………………………確かに。
二人揃えば、敵対する隣国の帝国騎士団全員相手でも対抗出来るけど……………………
「彼はあげないわよ?」
「………………………………………なんでわかったのかな?」
「そりゃぁ、姉妹ですもの。」
「もし、彼と同じくらい良い男が居たら連れ帰ってきてね!」
「………………………………………居るかな?」
「さっきの話が聞こえてきたけど、ゴキブリのお仲間がいるみたいじゃぁないですか。」
「そうね。盗み聞きは良くないわよ?」
「姉様の『エクストラヒール』なら、一度に全員助けられるでしょう?」
………………………………………わたしの咎めは無視ですか。
「容姿に関係なくみんな連れ帰るからよりどりみどりになるかもね?」
「兄様達向けに、年頃の女の子が居たらすぐ知らせてね?」
「………………………………………そうね。脳筋の兄様達は女の子に全く興味無さそうだからすぐに知らせるわね。」
「彼の容姿からして、お仲間が一族だったら期待出来そうだわね。」
「………………………………………そうね。私ももう一人位なら欲しいかな?」
「姉様?姉様より強い男でないと駄目って言ってませんでしたっけ?」
「ん〜、そろそろ妥協してもいいかなと?だって、いないんだもの。」
「………………………………………そうよね。いないわよね。私も妥協しようかしら?」
「私達より強かったのは、お父様と執事長だけでしたからね。
戦場へ行けば、一人ぐらいは居るかな〜と思ったんだけどな。」
「………………………………………姉様は、そんな理由で戦場へ行ったのですか?」
「………………………………………貴女も似たような理由でしょう?」
「………………………………………この話題はやめませんこと?惨めになりそうです。」
「………………………………………………」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます