真名千の創作雑記ノート

真名千

六角ガラス窓の可能性

 中世のガラス板はシリア発祥のクラウン法という技術で作られていて、初期はビール瓶の底サイズであったものが、直径1mくらいまで製作できるように進歩していったことを知った。それを四角く切って使用していたらしい(円形のものを敷き詰めたものも見かけるhttp://www.nissouren.jp/laboratory/laboratory_detail/1377870985507bebeb1f285)

材料の無駄なく効率的にガラス窓を作るならば四角く切り取るよりも正六角形に切り取った方が有効なのではないか?これで中世改革!一攫千金!というネタを考えてみたのだが、いろいろと難しい気もしている。

 末端部の処理はどうするのか。六角形の突き出す部分の形に合わせて建物側を加工するのは石材では難しいだろう(できないわけではない)。板材の家ならガラスを使えるほど金がないのではないか。そもそも板ならば円形に切り取って、そのままはめ込むことも考えられるのではないか。

 柔らかい金属(あるいは粘土や漆喰?)との組み合わせなどで上手くいく可能性はなくもないが、一大イノベーションにまで持っていくのは難しいだろうなぁ。ロスについても、生産工場ならそのまま原料に戻せば熱エネルギー以外の無駄はない。

 逆に円形を四角く切ったときの残った部分(弓の形になる)を活用して、貧乏くさい窓を作らせた方が儲かるかもしれない?あるいはURLのように円を受ける形にガラスを切るのは技術がいるはずだから、高度な技を持つ職人でなくても作れる方法として普及させられる可能性はあるかな。

 中世には宗教的情熱によりコスト度外視な代物もたくさんあるから評価が難しい。




追記:手計算によれば0.595r^2だけ面積が得をする。コスト計算の参考までに。

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