第2話

私が20歳を迎えた時、世間ではコロナが流行っていて、飲み会も自粛していたし、学校も在宅での授業になっていた。だから、大学の友達はいないし、高校の時までの友達と飲みに行くことも出来ず、家でその辺に売っているお酒を飲んだ。それはそれで悪いものじゃなかったけどね。

中学の時から仲良くなった親友の由美とはコロナ禍でもたまに会っていて、その時こんな話になった。

「折角20歳になったのに、飲み会行けないのとかちょっとショックだよね〜」

私が言ったその言葉に、由美は怪訝な顔をして言った。

「飲み会なんてそんないいものでもなくない?だって、イッキとか無理やり飲まされたりするんだよ。私はそういうの苦手だから、こういう時期で逆に良かったかなぁ」

由美は私よりもすごく現実的だ。憧れだけで行ってみたいと思っていた私とは大違い。

「でもさ、それも含めて経験じゃない?」

私は言った。

「なんでもポジティブに捉えすぎだよ」

由美は、そこがいい所でもあるんだけどね、と笑いながら言った。

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