輪っか製造（有）

第1話

　ある日、SNSのトレンドに「過労死」と言う言葉が並んでいた。

　少し調べてみると、ある会社の従業員が過労死したと言う記事が出てきた。

　従業員が過労死したというニュースは今の日本においてたまにみるニュースではあるが、今回話題になったのはその死者を出した会社が少し特殊だったからだ。

　その会社はある製品が製造されていた。

　それは『輪っか』だ。

　タイヤやゴムリング、ヘアバンドのようなゴム製品から、腕輪やベアリング、ピアスのような金属製品、それ以外にも木造のものやよくわからないもので造られたものも作っていた。

　会社の従業員は少ないけれど、会社の規模としてはかなり大きい。

　なぜ輪っかばかりが製造されているのかというインタビューでは、「技術を有効活用しているだけです」と答えていた。

　この会社が過労死した人を出した理由はただただ従業員数が少なすぎただけだと結論が出され、その会社は大量に雇用をした。

　しかしながら、すこしばかり調子に乗った社長が規模を大きくしたことによって、経営が厳しくなりって四角製造に吸収された。