全てはお前が悪い!
羽弦トリス
第1話残業の後に
その日は夜の8時まで、残業だった。木材課の西村勇樹43歳と市山洋介28歳は、くたくたになるまで、倉庫の木材のキズのチェックをした。
木材課の仕事は輸入された木材の検査が主な仕事である。
倉庫から2人が事務所に着いたのは、夜の8時を回っていた。
すると、珍しく事務員の天野美樹50歳が事務所にいた。
西村らは、残業が当たり前だが、天野が残業するのは珍しい。
2人は作業着から着替えて帰宅しようとタイムカードを切る前の事である。
「お腹空いた~。ねぇ、たこ焼き買って来てよ」
西村は瞬時に、頭に血が上った。
「市山君、お金渡すからたこ焼き2パック買って来てよ」
「……はい」
市山は千円札を渡された。
西村は市山が
事務所から近いスーパーでたこ焼きを買い、冷たい!と小言を言われそうなので、レンジで温めた。
「西村さん、たこ焼きのパックが溶けちゃって、穴が開きました。どうしましょう?」
「ばばあにビニールも食わせろ」
と、西村は言ってビニール味のたこ焼きを天野に渡してすぐに事務所を2人は後にした。
「あの、クソババア、他にも人間いたのに、普段から文句を言わないオレらに言いやがって!」
「そうですよ。西村さんが、社用車運転してくれなかったら、帰るの9時過ぎでしたよ」
「な!あの、クソババア」
溶けたビニール味のたこ焼きを買った、その日以来、西村と市山ばかりは食べ物を頼まれれなくなった。
次回からは、ばばあはスゴい事件を起こす事になる。
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