第一話 2-6

「ダメダメ、それじゃ楽しみがなくなっちゃうじゃん。生着替えとか、生着替えとかぁ〜♪」


「……この変態」


 ネイアは闖入者、ジェイミーに向かってボソリと呟く。


「おやぁ〜? アンジェリカはまだ寝てるのかぁ〜♪」


 ジェイミーは、年頃の女子が浮かべるには些か不釣り合いな、変質的な笑みで口元を綻ばせた。


「てりゃっ☆」


 短いかけ声とともにジェイミーの体が宙に舞うっ!次の瞬間、


「みぎゃっ!」


 どすん、短く鈍い音に続いて、押し潰された猫のようなうめき声。


「アンジェぇ〜♪起〜きろ〜♪ ぐ〜り♪ ぐりぐり〜」


 寝ていたアンジェリカに覆い被さるように飛びついたジェイミーは、さらにその体に手足を絡め、顔を押し付けるように頬ずりする。


「ええぇ〜い、まだ起きぬかぁ〜♪ ほ〜れほれ〜♪ 」


 ジェイミーの行為はさらに勢いを増す。絡み付いた手足が、アンジェリカの胸と言わず腰と言わず、至るところをまさぐり始めた。その手続きは慣れたもので明らかに、女性の弱点と思しきところを的確に狙っている。


「ああぁ〜ジェイミー様ぁ〜お許しを〜」


「ふほほぉ〜良いではないか良いではないか〜ほ〜れほれぇ〜♪ 」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る