SNSの正しい使い方

編端みどり

第1話 可愛い彼女

「知らぬが仏って言うでしょ?!」


「情報を制する者は戦いを制すって言うじゃない。今の戦場はSNSよ!」


「なになに? どったの?」


俺の彼女は無茶苦茶可愛い。

それでいて、清楚で優しくて……まぁ、完璧に俺の好み、どストライクだ。


だから、早く結婚したくて……プロポーズをしようと指輪を用意した。


それなのに、彼女は今日のデートに親友を連れて来てしまった。正直良い気はしなかったけど、明日海外に行ってしまう親友だと言われれば断れない。


「カズくん! なんでもないの! 海外って心配じゃん? だから気を付けてって話をしてたの」


「そっか。エミリは優しいな。なんなら俺は今日帰るから、ゆっくり二人で話すか?」


「いやっ……! 私はもう帰りますので!」


「カズくんも一緒にいようよ。ね?」


「……エミリ……!」


「ね? お願い」


「良いんですか?」


「もちろんです。あの……私、お邪魔虫じゃありませんか?」


「そんな事ないよー! あー、甘いもの食べたーい!」


「邪魔じゃありませんよ。良かったら、デザートいかがですか? 奢りますよ」


「食べる! ありがとカズくん!」


俺の彼女は可愛いが、我儘だなと思う。


だけど…… 不思議と別れたいとは思わないんだ。

それどころか、結婚したいと思っている。


だって彼女は俺の好みを熟知してくれていて、趣味も合うし、考え方も合う。


しかも見た目も、めちゃくちゃ好みだ。以前はもっと派手だったんだけど、いつの間にか清楚な見た目になっていた。


スカートが似合う女の子、良いよなぁ。


こんなに気が合う女の子とは、もう二度と出会えないだろう。俺は次のプロポーズを失敗しないように、作戦を練る事にした。

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