AIは異世界の夢を見るのか?
ワカサイモスキー
人工知能さんに小説が書けるのか?試してみた。
ここ最近話題の1つに、”よく解らないけどAIスゲー”というものがあります。これまでは人工知能によって職が奪われたり、人類が支配されるというようなSF映画の世界のような漠然としたイメージしかありませんでした。同時にそのような世界は遠い未来の話だとも思っていました。しかし、未来は突然目の前にやってきました。
2022年11月30日、CHATGPTというサービスが一般に公開されました。このサービスは、非営利団体であるOpenAIが開発した大規模言語モデルを利用して自然言語処理を用いて、文章作成や翻訳、要約、Q&Aなどができるものです。
要はこのCHATGPTは話し言葉で投げかけられた質問や命令を理解し、望む答えを考えた上で回答することができます。すごいですね。未来が目の前にある感じです。
このサービスを初めて見た時"これって小説書けるのかな?”と思い早速試してみました。その結果をここでシェアします。
命令:異世界に転生して冒険する物語の冒頭1章を書いてください。
回答:ある日、私は眠っていたら突然、目が覚めた。目の前には広がる青空と、広大な草原が広がっていた。私は驚いたが、周りには誰もいない。どうやら私は異世界に転生してしまったようだ。
しばらくの間、私はその場所にただただ座り込んでいた。どこにいるのか、どうしたら元の世界に帰れるのか、わからないことばかりだった。しかし、そんな自分にもう一度立ち上がって、先に進む決意をした。
周りを見回してみると、どこからか不気味な気配が感じられた。私は慎重に歩き出し、次第に近づいていくと、そこには人型の怪物がいた。私は戦う覚悟を決め、武器を手にした。
初めての戦いで、私は本当に生き残れるのか不安になったが、その時になって初めて自分の力に気付いた。戦いを終え、私は少しだけ成長した気がした。この異世界で生き抜くために、私はもっと強くなる必要があると思った。
それからというもの、私は冒険の旅に出ることを決めた。元の世界には戻れないかもしれないが、この世界でも楽しいことがたくさんあるはずだ。そして、いつかこの世界で自分にとって大切なものを見つけたいと思った。
AIは異世界物も学習しているんか とツッコミたくなるような文章です。主人公はいきなり異世界であると理解し、ポジティブに歩き出し、何故か武器を持ってるという不自然さはあるけど、まあ異世界あるあるの導入部です。
更に”違う回答を生成する”というボタンを押すと別パターンを回答してきます。来い悪役令嬢物
回答:ある日、私は自宅で寝ていたところ、突然目が覚めると見慣れない場所にいました。
周りを見回すと、私は森の中にいるようでした。木々は茂り、鳥のさえずりが響いていました。しかし、私が居るべき場所とは全く違う場所であることは明らかでした。
不安と戸惑いに支配された私は、周りを探索することにしました。すると、道らしきものを発見し、その道に沿って進んでいくと、数時間後には町に着きました。
町は私が知る世界とは全く異なる、中世ヨーロッパのような建物が並ぶ場所でした。そして、私はふと自分が異世界に転生したのだということに気づきました。
不安にかられつつも、私はこの新しい世界での生活に向けて、これからの冒険を始めることにしました。
この主人公もめちゃポジティブですね。普通は冒険する前に飯の心配する気もするのですが。中世ヨーロッパのような~ ってお約束通りでどこで学習したんだろう。
もう1度回答を要求しました。
回答:私は目を覚ましたら、見たこともない景色が広がっているところにいた。太陽の光が眩しい。周りには緑豊かな森が広がり、鳥のさえずりが聞こえる。まるで、絵本の中にいるようだった。
不思議な世界に転生したのか?それとも、夢を見ているのか?私は自分の手や足を触って確かめたが、しっかりとした感触があった。
しばらく森の中を歩いていると、道に迷ってしまった。すると、突然、不気味な声が聞こえてきた。「こっちだよ、こっちへ来い」という声だ。
私は、声の方に向かって進んでいくと、そこには小柄な男が立っていた。彼は黒いローブを纏い、背中には不気味な模様が刻まれた杖を持っていた。
「おい、お前、どこから来たんだ?」と男が聞いてきた。
「えっと、私は……」
と言おうとしたところ、突然男が杖を振りかざして襲ってきた。
「な、何をするんですか!?」と私は叫んだが、男は何も答えずに杖を振り下ろした。
必死にかわした私は、その場から逃げ出した。途中で気絶してしまったが、目を覚ますと、そこは別の場所だった。私は、異世界で冒険することになってしまったのだ。
今度は長めの回答です。しかも会話文まで作っています。CHATGPTすごすぎです。しかしこの小柄な男サイコがかったキレキレキャラですね。何のキャラ描写もされずいきなり殴りかかって来る。ほぼ通り魔です。
とまあ質問の仕方次第で回答はかなり変わるそうなので要勉強ですが、それっぽい感じの物は出来てきます。初期状態でこの出来ですから学習が進むともっとすごい物を作り出しそうですが、現時点ではそのままじゃ使えないです。リライトは必須です。
では このサービスは使えないのか?そんなことは無いと思います。
そこで資料集替わりに使えないか試してみました。毎回書いていて無駄に悩む問題が各種の名前です。人物・地名・武器・魔法・スキルなど 諸々考えるのに結構時間がかかります。そこでこの問題を投げかけてみました。
Q:ファンタジーな世界観での登場人物の名前をつけてください。 主人公 男性 18才 平民 ヒロイン 女性 16才 貴族 ヒロインの父 35才 貴族
A:主人公:レンドール・アイアンハート (Rendall Ironheart)
ヒロイン:エリアナ・シルバーローズ (Eliana Silverrose)
ヒロインの父:ヴィクトール・ゴールデンクラウン (Victor Goldencrown)
すごいですね。この回答3秒位で出てきました。ヒロインと父で名字が違うとか、主人公に名字があるとかツッコミどころはありますが何となくそれっぽい名前が出来ました。
Q:この世界 最強の国の名前とその王の名前
A:このファンタジーの世界で最強とされる国の名前とその王の名前を考えてみます。
国の名前:エルドラドール (Eldrador)
王の名前:アルカディウス・ブレイドマスター (Arcadius Blademaster)
エルドラドールは、その強大な軍事力と魔法の力で有名であり、その国の王アルカディウスは、数々の戦いで勝利を収めた伝説的な戦士として知られています。彼は、自分の力だけでなく、軍勢を指揮する能力にも優れ、敵軍を打ち破るための緻密な戦略を立てることができます。彼の勇気、洞察力、そして統率力によって、エルドラドールは最強の国として君臨しています。
バックストーリーまで考えてくれています。気配り上手です。流石できる奴は違います。
結論:文章はまだまだですが創作の補助としてはかなり使えると思う。
最後までお読みいただきありがとうございました。
AIは異世界の夢を見るのか? ワカサイモスキー @kumagonzo
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