Epilogue
At the end of the story
○
冬の合間の晴天だった。
出勤途中の松本はうっすらと明るくなり始める東の空を見て目を細めた。朝焼けが橙色に雲を照らしていた。徐々に黄金色に変わる光がきらきらと美しく輝くので、松本は思わず足を止めた。
「――夜明けか」
馴染んだ黄色の腕章が今日から赤色に変わる。吐き出した息が白から無色に変わる。すべてが変わりゆく世の中で、日が昇り沈む方向だけは変わらない。
松本はしばらく昇りゆく太陽を見つめていたが、また歩き出した。
太陽はそんな彼の横顔をじっと照らしていた。
【ピュア・ペネトレイション END】
ピュア・ペネトレイション 朝香トオル @oz_bq
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。