第13話 家族と共に
この世に転生してから一週間。
ようやく病院を退院して家に帰る。
パパと、ママと3人で。
そう、パパもいる。
そりゃそうだよな、ママだけで俺は産まれないもんな。
まぁこの人も優しそうな人だ。
前世で還暦間近まで生きた俺からすると、まだ青年といった感じのパパ。
『黒木 健介』という地方の中小企業に勤めるサラリーマン。
ママは『黒木 さやか』
専業主婦である。
これもコミュニケーションお化けであるママが、聞かれてもないのに看護士さんたちに語っていたからわかった事。
ママ、本当にすごいんだよ。
もうね、みんなの人気者。
ママの周りはものすごく明るく楽しい空間になってるの。
そんな3人で家に帰る。
「ようやく俊介も一緒に生活できるな! いやぁ待ち遠しかったよ! いっぱい俊介用のおもちゃ買ってるからな! たくさん遊べよ!」
「あらあら、本当に嬉しそう。私が退院したってことよりも俊介と一緒に帰れることしか考えてないなんて。嫌ね、俊ちゃん。ママと一緒にいましょうね?」
「す、すまん!! さやかの退院本当に嬉しい! そして! こんなに可愛い俊介を産んでくれて! ありがとう! さやか! 大好き!」
「ウフフ。私もよ健ちゃん。ずーっと三人でいましょうね?」
何を見せられてるんだよ、俺……。
いや、仲良いのは本当にいいんだよ?
ほっこらするし、嬉しいよ?
でもさ、俺今ママに抱っこされてるのよ。
ハグしてキスするな!!!
流石に苦しいわ!
まぁそんな感じで新たな人生が始まったわけなんだけど、これがまた本当に楽しいのよ。
あれだけ苦労してたオーラ移動。
できるようになったのよ。
まず全身のオーラを液体だと思い、少し粘性も加えてみる。
結構融通きいて、イメージ通りになるのよ。
その後、一度胸の辺りに集める。
全身のオーラをね?
この時俺の胸の辺り、真っ白な光が溢れてるんだけど、誰も気が付かないみたい。
ヤムリとかじゃないと見えないのかな?
まあ、騒がれたくないから見えない方がいいんだけどね。
で、集めたオーラを第一チャクラに移動させる。
ヌメーってね。
最初は本当に大変で1日じゃ移動終わらなかったよ。
もちろん1日の大半寝てるからっていうのもあるけど。
で、チャクラに移動させたらググググって溜め込む感じ。
時間をかけて全部入ったって思ったら意識を失った。
次目が覚めたら何時間も経ってて、おしめは汚れてるし、おなかは空いてるし。
でも、全身のオーラは戻ってたな。
これを毎日繰り返して解放させるんだろうな。
全く溜まってる感じはしないけど。
まぁヤムリたちも一生かかっても溜めれないって言ってたしな。
俺も修行だと思って毎日寝る前に移動はさせようと思ってるが、解放するなんて全く期待していない。
ただ、二十年本当にやりたかったことができるようになったのが嬉しいんだ。
フフフ、ヤムリ。
俺は生後一週間から修行を始めるぜ!
これからの成長が楽しみだ!
「ほらついたぞ、俊介。ここがお前の家だ。ただいまー。よし、なんかニヤニヤしてるのが気になるけどお前のベッドに行こうな?」
ニヤニヤしてたか……。
まあいい。
今日は軽くオーラ移動させて眠るか。
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