ゴトーの冒険記 カクヨム版

@koyokoyoseijin

第1話落ちこぼれ魔法剣士が英雄と呼ばれる前の話 その1

住んでいる町アルボレナ


登場人物

ゴトー 主人公 15魔法剣士

エルス学友 15

ミグロ 勇者 25

エフカ 大魔術師 28

ドルマ 索敵 21

ピロリ 回復 21

スペイド  母


【本文】

ゴトーが生まれたのは15年前

長月の1日に魔法剣士として魔術学校と剣士の学校を無事卒業できた

落第ぎりぎりの成績で、いつも熾烈な最下位争いを同じクラスのエルスとしていた

しかし貴重な魔法剣士というエリート街道にはのれた


剣と魔法を使える貴重な人物ではない

攻撃魔術師ならもっと強力な魔術を使えるし、回復なら賢者の足元にも及ばない

最悪の成績の剣士は剣ではどうやっても卒業できる成績ではない

普通ではなく落ちこぼれだ

なんでもできる器用貧乏だとは自分でも思っているし、エリートの落ちこぼれという何だか微妙な位置だともおもう

ちなみに最も得意なのは得意なのは商人だ

これだけは自信がある


卒業式が終わり早速兵士になるか冒険者になるか選択がある


ゴトーは決めている

商魂たくましい冒険者になる

エルスはまだ決めていないが冒険者に誘ってみた

もう腐れ縁といってもいいエルス

初級魔術学校でも同じクラス、中級魔術学校でも同じクラス

6才の入学から卒業までクラスが分かれたのは3回

魔法が得意なゴトー、剣が得意なエルスの違いはある


ゴトー

エルス冒険者の手続きを申請したけどエルスも一緒に冒険者やろうぜ

エルス

俺らの成績でほんとに冒険者なんてなれるか?

ゴトー

なれるか?じゃなくてなるんだよ

俺がなれそうならエルスだってできる

エルスは6歳からの学校でクラスが別れたの3回だ

冒険者になってから兵士になれるんだしその逆もあるんだ

悩むことなんてないだろ 一緒にやろうぜ


エルス

ゴトーはいいよな こうぱっと決めれて。。。。俺は悩みっぱなしだ


エルスは長年の付き合いでよくわかる

できる自信がない時によく悩む

まあ時間が解決するだろう


ゴトー

わかったよ 俺は冒険者組合へいく じゃーな


卒業してすぐに冒険者になるゴトー

学校終わりに西冒険者組合へ向かうために西行の馬車に乗り込む

一番乗りで中央冒険者組合へ行く

やる気というのは大事だ


中央冒険者組合にある馬車乗り場から馬車に乗り西に向かい1時間ほど走ると西冒険者組合が見えてきた

ゴトーの住んでるアルボレナはこうやってアルボレナを周回する馬車が走っている

主に冒険者の手配で走っていて、金銭的な負担は利用者にない

自分で馬車が持てる冒険者は一獲千金を狙うトレジャーハンターともいわれる


兵士と比べると金銭的には不安定だが拘束される時間は少ない

住民からは作物を荒らす魔物退治と、魔物から出る魔石を冒険者組合に収める

採集をしているもの、武器の手入れの代行、魔法道具の作成など兵士が回り切れない作業をして対価を得る

採集は月に2度出かけそれぞれ10日前後働いて過ごす生活が多い

または月1で2週間でかけ仕事をすれば生活には困らない


兵士はそんなわけにいかない

月に交代で4日休む、長期の休暇はまず取れない

5,6人一組で10日程度各地域を巡回して戻ってくる

巡回の後は訓練期間になり、各地の巡回に欠員が出ればもう一度巡回に出る者もいる


それでも給金生活はいい、住居も支給だ

冒険者はすべて自腹で、兵士の給金分の税金を納めないといけない

魔法剣士は何でもできるので重宝される

欠員の補充で何でもできますというのは非常に都合がいい

特に秀でた分野のある兵士ももちろんいるが兵士全体の約80%が魔法剣士だ


卒業時に複数の冒険者の希望者がいれば一緒に向かうが、給金の出る兵士希望がほとんどだった

冒険者になって始めはどこかのパーティーに入れてもらって経験を積もう

早速冒険者のはじまりだ



西冒険者組合に入る

ゴトーが80名の卒業生のうち一番に到着した


ゴトー

今日学校を卒業して、、、その、、、冒険者になりたいんですが?


一斉に笑い声だ なにか笑われることでも言ったか?


お兄ちゃん名前は?

受付?のほうではなく待合から声がする

待合らしきところに行くと歴戦?とはいいがたい風体の人たちがいる


テーブルにはアルコールの瓶

昼間からお酒を飲み、給仕の女性と談笑している

おなかもずいぶん出ていて歴戦の勇者には見えない

魔術師だろうか?


ゴトーはさらに室内を見渡し、冒険者組合の受付を探しているが見当たらない

受付もない??、、、、、学校で聞いていた冒険者組合の話と違う

そうやってまごついていると別の待合から声がした


厨房から    【小僧 ここは酒場だ】


!!!!!!!

待合室でもなかった



最初から躓いた

酒場ならよく見る風景だが、舞い上がっていた

一度外へ出ることにする


隣の建物を見ると 冒 険 者 組 合 と縦書きされている建物に入りなおす


扉を開けると正面に受付がある、右隣にはパーティーマッチング用の魔石群もある

よかった聞いていた冒険者組合だ

いきなり隣の酒場にはいってしまったが忘れることにする

受付に行くとガンビラという男性から

「こ こ が 冒険者組合です」と半笑いで迎えられた


ゴトーは

今日卒業したゴトーです 冒険者になりに来ました

そうやって卒業の証の魔石をガンビラに提出する


間違えた?何のことですか?的な雰囲気を出してみたガンビラは半笑いのままだ

しまった、、そう思っていると冒険者登録が終わる


登録された証に冒険者必須の透明な魔石を渡される

この魔石には受けたクエストの成功率、出会ったモンスター、あとは今の冒険者のランクAから始まりZまでありゴトーは当然駆け出しのA

カウンターにある魔石探知機群でこの魔石を置くと見れる


最初は本来適性試験があるがゴトーは魔法剣士卒業証の魔石で適性試験免除だ

はれて冒険者ランクA

早速壁にかけられているクエストボードでランクAのものを早速探すが、、

。。。。ない


クエストは基本パーティーで行うがゴトーは何でもできる魔法剣士

何かはあると思ったがランクC以上ばかりだった

剣士、攻撃魔術師、回復魔術師、索敵魔術師でも仕事がない

一番重要な商人でもランクAでは仕事の発注ができない

何でもできる魔法剣士と書いておいてなんだが仕事がない

では得意な商人はというと最低Dランクからだった


どうしよう


こう書くと誤解を受けるが商人は冒険者で最も大切なものだ

ドロップアイテムを売るのに適正相場と時期と場所がある

独立して生活していくのに商人は重要な項目だ

これが苦手な冒険者が多いという話だ


相場は冒険者組合で決めるが儲かると思って収集した作物が、誰もが生産して買取価格が安くなるいうのはよくある話だ

価格改定もあり安定の主食芋ですら時期により買取価格は変動する

確実に儲けるためには作付けの規模、収集時期、収集量と細やかに確認をする必要がある

把握するのが冒険者組合に来ないとできないため面倒がって商人を雇っている冒険者は多い

クエストボードの3割は商人で収集品を運ぶ仕事が多かった


生産職と製造職ならもっと安定はしている

ただ2週間やって休みというわけにはいかない

生産職はそもそも休みが設定されていない

ある程度産物の出荷時期は決まっているので、出荷時に休めると思ってる生産職はいない

出荷は月に3種類が目安になっているので完全な休みは月に2日程度だ


製造職は依頼を受けるのが主に兵士からなので兵士の休みに受け取り兵士の出動前に仕上げないといけない

仕事をこなせる量に抑える必要があるので、兵士相手に大儲けは期待できない

冒険者からも武器防具魔石の製造職に依頼を出す

勇者なら武器の手入れもあるし、魔術師なら魔石を大きくするため魔石を合成するため依頼がある

回復魔術師は外の仕事が終わると今度は住民の治療がある


その点ゴトー得意の索敵は収集の護衛で出かけることが多い

危険ならやめて帰ってくればいい

索敵は小さいころから得意だった

不安定な護衛の依頼は時間のわりに割がいい

基本は安定しているものは休みが少なく、収入も少ない傾向にある


冒険者は30日のうち10日程度休めるといっても完全に休みになるのは 5,6日程度

先に書いたように税金の支払いがあるので追加の仕事をやらないと金銭に厳しい

休みはそこまで変わりがないし、製造職は兵士より休みが少ないことも多々ある


兵士と冒険者で大きく違うのは危険度だ

兵士は国境と危険地帯の巡回で、そのための訓練は必ずあり、その教練はかなりきつい

冒険者は基本安全な場所中心で、その中でもっとも危険なものは索敵の採集の仕事の護衛だ

危険と判断すれば採集者と一緒に撤退して兵士を呼ぶ

あくまで同行して手におえそうな仕事を受けるのが冒険者で、兵士は命令で向かわないといけない

この違いはとても大きい

何でもできるが専門職には劣る魔法剣士の中で落第ぎりぎりだったゴトー

またあの苦手な剣技の練習なんて御免こうむりたい


この冒険者に必要な商人の感覚だけはずっと上位に食い込んでいたし勉強もしていた

ゴトーは特に前衛の剣士の力が弱く魔術師も攻撃は弱く、回復は平均で索敵が得意だ

敵を見つけて逃げる仕事が索敵なので、剣術なんてさっぱりだ



剣士△攻撃魔術△回復魔術〇索敵魔術◎商人● ●は特に優れている

これが卒業時の成績だ


剣士というのは武器での攻撃する職業で槍をつかっても剣士だ

物理攻撃△防御△回避〇 いわゆる勇者はすべて●

攻撃魔術師は属性魔術

属性は 火 水 氷 風 土 雷ですべて△ 大魔術師はすべて● 

回復魔術は神霊魔術

体力の回復〇 毒◎、金縛り〇呪いの治療〇 賢者はすべて●

索敵魔術は 魔物探知◎弱点探知●

商人は品物、時期、相場、気候で分かれていたが試験ですべて●


学校でのあだ名は”商人”ゴトー

魔法剣士学校の卒業生の多くが給金の出る兵士希望だった

兵士には生活に十分な給金があるのでさして商人項目は重要ではない

それに魔法剣士は覚えることが多く、商人に使う時間の確保が難しい

ゴトーは冒険者を目指していたので商人の家出身のエルスと一緒に必死に勉強した


勇者には最も縁遠い

大魔術師 目指すのもためらわれる

賢者 毒治療だけで目指せるものではない

索敵はよい成績で、学年でトップ争いの商人

これで落第を免れるほど落ちこぼれの魔法剣士、、、仕事がなくてクエストボードを見て落ち込んでいる


ゴトーは自分の現在の魔石の状況からサポートに回り、パーティーメンバーに倒してもらうほかなさそうだ

人気の勇者、尊敬を集める賢者、主戦力の攻撃魔術師にはなれそうもない

索敵以外すべて下限の状態、これが今のゴトーだ

冒険者の魔石を見るとそう判断せざるをえない


魔石をしばらくのぞき込んでいるゴトー

半笑いが収まったガンビラが「パーティーマッチングに登録されますか?」と聞いてくる

ゴトーは登録をお願いする

自力で集めれるほど良い成績ではないし人望、資金があるわけない

商人項目で声がかかると思ったがクエストボードを見たらランクD以上でクエストが受けれない


最初はどうしてもいろいろなパーティーについていくことになるが全く仕事がないとは想定外だ

自力で馬車とか金持ちの趣味だし、だれかよいパーティーに当たればいい

マッチングが行われ、パーティーリーダーが承認すると魔石が光る

そのあとは通信をして現地に向かう


ゴトーは急いできたので昼食を食べていない

隣の間違えた入った酒場でお昼ご飯を食べる

先ほど入った時とメンバーは変わらない

豚の生姜焼き定食を注文する

酒場といってもまだお昼

2,3人お酒を飲んでいるが30人ほどいて食事をしつつ談笑している


お酒は20才からというのが決まりだが誰も守ってない

ゴトーは守るつもりだがいつまでその決心が持つかわからない

料理が運ばれてきて豚の生姜焼きにかぶりつく


食事が終わり会計をしようとすると冒険者の魔石が光る

銀貨1枚払って組合に戻る


注 金貨 1枚10万円 銀貨1枚 1000円 銅貨 1枚100円 こんな感じの世界にしています

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