第3話 空が割れた日 18 ―光体……それは蛍か、それともヒマワリの種か―
18
そして、時は進む……
――――――
勇気と愛と通信を取った赤井正義=ガキセイギは、空に開いた紅の穴に向かって飛んでいた。
「アレはなんだ? 蛍かボズ? 一体、二体、三体、四体……」
紅の穴から現れた謎の光体の群れを見たボッズーが呟いた。
「蛍? どこに目ぇ付いてんだよ! ありゃヒマワリの種だ!」
確かに、光体は楕円形をしていてガキセイギの言うようにヒマワリの種に見えなくもない。
「いや、アレは蛍だボズよ。光ってるから蛍だボズ!」
「いやいや、ありゃヒマワリの種だ! ……って、んな事どっちでも良いよ! アイツらが何者なのか、それだけ分かってりゃ良い! アイツらは敵だ!!」
「むむっ……まぁ、そりゃそうだな! ソレだけは間違いないボズ!」
「だけど、アイツらはお前が俺によく話してくれる《バケモノ》とはまた違う奴だよな? 確か、バケモノは人間を……」
「そうボズ! バケモノは人間を
「そうか! なら突っ込め!!」
「ほいやっさ! でも、忘れるなよ! 俺達の本当の目的は!!」
「分かってるよ! あのドデカイ穴を封じる事だろ!」
「そうボズ! あの穴の中から"この世を破滅される王"が現れるんだボズ! その前にセイギ達はあの穴を塞ぐボズ!! でも!」
「でも! それは、俺達が"五人揃わないと出来ない"そうだよな? 分かってるよ! だったら俺はそれまで時間を稼ぐ!! ボッズー、急げ!! まずはアイツらだ!! アイツらが町に攻撃を仕掛ける前にブッ倒す!!」
「OK!! 行くぞボッズー!!」
ガキセイギとボッズーは昂然とした言葉で己の目的を言い合うと、全速力で光体に向かって突進した。
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