第37話

俺は何かを買う目的で、近くのコンビニに入るとバッタリと合コンで気を使って話しかけてくれて、意外にもゲームの趣味が同じと言う野崎峰さんと久しぶりに出会った。


「久しぶりです。佐藤さん」

「いえ、いえ。こちらこそ久しぶりです。野崎さん合コン以来ですね。」

「そうですね。最近は、課題とかが忙しく大学生も楽じゃないって痛感させられています....トホホ...」


どうやら、野崎さんは大学の課題が終わらずコンビニで甘いものでも食べようとこのコンビニに寄ったらしい。

 確かに、大学生も楽と言えば楽だけど、それは課題をこなしたりしたらの話だ。だけど、春休みとか長期休みは長いからやっぱり楽なのだろうか?


まあ、それはさておき課題が終わらず野崎さんが下を向いているので、合コンで気を使ってくれたお礼に何かしてあげれることは無いかっと、聞いてみることにした。


「あの、何か手伝えることはありませんか?」

「え、いいんですか?実は...この課題のレポートが全く手に付いていなく...」


っと、レポートの課題内容の紙を見せてきた。

確かに、この内容で1万文字とは途方にもくれるはずだ。俺だったら、逃していい単位の講義だったらその課題はやらないと思うし...


「一万文字ですか...多いですね」

「そうなんです。あの人は鬼ですよ。まったく...」


っと、怒り気味で言ってきた。

とりあえず、ここはコンビニなので、小倉に甘いものでも買ってファミレスによることにした。


「で、引用や例は、説明をするために利用できるので、それによって文字数を増やすことができるから、文字数を増やすことが出来るよ」

「へえ~なるほど」


と言う感じで、俺はレポートで文字数の稼ぎ方を野崎さんに教えてあげた。

そんな感じで、俺はファミレスにあるコーピー砂糖入りをすすりながら、レポートの完成を見守った。

 レポートは途中までは出来ているので、1時間でなんとか1万文字ギリギリで突破した。


「お、終わった~」

「おつかれ~」


っと、俺は野崎さんがレポートを書き終えた。


「もう、この人の講義は絶対に取らないようにします。」

「ま、まあ。必須じゃなければそうすれいいと思うよ」


っと、話していると、外が見える窓の所から目線を感じる。

目線の感じる右方向を見てみると、小倉がジーっと俺たちの姿を見ていた。つい「うお!!」っと驚きの声が出てしまった。


いつから見ていたんだろうか?

俺が小倉に気づいたからか、俺が座っているファミレスに入ってきた。


「先輩。なんで野崎ちゃんと一緒にいるんですか?」

「い、いや、ばったりとコンビニで」

「コンビニで会うだけで、ファミレスで一緒にご飯をするんですか?」

「いいや、レポートの手伝いとか」

「私でも、レポート見てもらってないのに!!」


っと、取り調べを受けているのかのような質問を俺の隣に座り、質問してくる。


「小倉ちゃんこの佐藤さんと知り合いなの?」

「そうだけど?」


っと言って、小倉が俺との距離を徐々に近づけているような気がする。


「へえ~へえ~」


っと、野崎さんはニマニマとした顔をしている。

何かを企んでいるような、何かを確信したような顔をしているような気がする。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る