第31話 猫カフェ小倉

先輩に犬の良さを教えられてしまった。

だって、あんな警戒もせずにお腹を見せる豆柴

それに、ボールを投げるトテトテと顔より少し大きなボールを加えて持って来る可愛い豆柴....


お菓子を食べる豆柴....


そんな、可愛い姿を見せられたら犬派に傾いてしまう!!!

自分の頬を引っ張って、何とか自分の冷静にさせた。


だけど、私も猫派なりの維持がある。


「じゃあ、先輩次は猫カフェに行きますよ!!」

「どうかな、俺には犬一筋だぞ?俺に勝てるかな?」


勝ち誇ったように、先輩が威張っている。

ふん、先輩に猫の良さを見せつけてあげますよ!!


そう、行き込んで猫カフェに入ると、猫カフェには女性しかいないからか、先輩がオドオドしている。


「先輩~なにオドオドしているんですか~変態ですか~」

「へ、変態ちゃうわ」


いつも通り、からかって猫カフェの案内された場所に言って座布団に座った。


「先輩、何か食べます?豆柴カフェでは何も食べなかったので」

「そうだな~ネコネコフレンチトーストがいいな~」

「じゃあ、私は猫カレーで」


先輩に注文を頼んでいると、いつの間にか先輩のひざ元に猫が顔をこすりつけている。


「先輩、先輩、ひざ、ひざ元見て」

「ん?...お、おお!!」


先輩はひざ元に居る猫を見て少し驚いている。

猫ちゃんは、先輩の膝の上に乗って体を丸めて落ち着いた。


「お、小倉猫が」

「いいでしょ。可愛いでしょ?犬は膝の上に乗ってくるって滅多にないんじゃないんですか~それにほら顎を撫でてみてください。」

「お、おお!!」


先輩が猫ちゃんの顎を撫でると『ゴロゴロ』となって、可愛い


「可愛いですよね~」

「ああ...い、いや。可愛いけど。犬と変わらないってことだぞ?」

「へえ~」


もう、先輩は猫ちゃんの可愛さに墜ちている。

後は認めだすだけだ。


「せ~ん~ぱ~い」

「おもちゃ?」


先輩に猫じゃらしおもちゃを渡すと、先輩は近くにいる猫ちゃんと遊んでいる。

猫ちゃんは、先輩のおもちゃを追いかけて遊んでいる。


先輩もにやけながら遊んでいる。


「おやおや~先輩~顔ニヤけてますよ~」

「そ、そんなことは....あ、注文したやつ来たぞ」


あとちょっとで、認めさすことが出来たかもしれないのに、タイミング悪くカレーとフレンチトースが来た。


カレーのごはんの形が猫ちゃんの形で可愛いから崩すのがもったいない。

先輩のフレンチトーストも、パンの形が猫ちゃんの形で可愛すぎる!!


そのまま、ご飯と猫ちゃんを堪能して先輩を猫カフェで猫派と認めさすことが出来なかった....


私が認めたのに、先輩が認めないのは気に食わない。


「先輩、先帰ってください。」

「おお~先帰ってるからな~」

「りょ~です」


私は、近くのお店によってから、先輩の家に向かった。


「せ~んぱい。」

「ん?な...なんだその頭!!な、なんで猫耳をつけているんだ!!」

「先輩が、認めないのが悪いんですからね」


私だって、本当はこんな恥ずかしいことはしたくないけど!!

 先輩が、猫派って認めないのは悔しい。だから、私が猫になって先輩を猫派だと言わせてやる。


「ニャ~頭撫でてもいいんですよ~」

「う...グ....今日行った猫カフェのせいで小倉の頭をつい撫でたくなってしまう...」

「ニャ―」

「お、おい!!」


私は、この調子で先輩のひざ元に座って猫ちゃんアピール


「お、おい。やめろよ....」

「ニャ~先輩~全然嫌がってないじゃないですか~ホントは嬉しいんじゃないんですか~ほら、猫派だってみとめてくださいよ~」


先輩は少し顔を赤らめながら、ようやく白旗を挙げてくれた。


「う、認めようじゃないか...」

「ニャ~素直でよろしい~」


と言う感じで、猫派犬派の争いは終わったが、ふと我に返ると、こんな恥ずかしいことやってなんでこんな向きになっているんだろうと思ってしまいすぐに猫耳を頭から外した。


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