甘え

なにか一つがほしかった

うごかない強さが

ひいでた才能が

二物でも三物もじゃなく

ゆれない一つでいい


木の根をみとおす人はいない

その高さ その太さ 圧倒を

驚き目を見張るのさ

偉大さを支える足元の価値を

いったい誰が知るだろう

まず映る 一つでいいのさ



知ることは時間がかかる

人に根がないこと

隠したい平凡が

一つやふたつじゃなく

いくつも いくつも


人の根をみとおす人がいる?

その器 その瞳 その言葉

疑い目を見張るのさ

肥大した意識を支える自負を

どうして持つことができるだろう

まずここに 一つでいいのさ


甘えだって 笑うね


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