第2話 狙いは、俺①

 直道と別れた後、俺は、高校の図書室へとこもった。

 ここの図書室は、恩田陸という作家が書いた「図書室の海」と言う、六番目の小夜子、のスピンオフ、番外編の舞台らしい。緑が濃く、おそらく、広葉樹の表紙は、不思議な感覚に私を誘う。 

 好きだ。ここの図書室にいると、すべてを忘れられる。

 だから、好きだ。

 

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