同級生
ヤッキムン
専門学校
新しい年になって、しばらくして25才になった。
そして、その年の春、ボクは入りたかった専門学校に入学した。
大学も卒業し就職もしてたけど。
最初の1年目は基礎科。
ボクは25才だけど、他のほとんどのみんなは高校を卒業してすぐの18才。
でもボクは、25才でも、めっちゃ子どもっぽいって自分でも思っていた。
だから、まわりの18才のみんなとも、同じように、やっていけるって思っていた。
ていうか、むしろ、みんなよりも幼いのではないかって自分では思っていた。
ある日、教室で、先生と、学校で学ぶことについての話をしていた。
その最中に、ちょうど教室に1人の女子が入って来た。そして、ボクと先生の話していた内容について、その子の意見を言って、すぐ席のほうに行ってしまった。
ボクは、先生との話に夢中になっていて、その女子の発言に対して無視したかのように、何も答えずに、そのままになっていた。
そしたら、その日から、先生と話していた内容のことを学校でやろうとしても、うまくいかなくなってしまった。
たぶん、自分も18才だったとしたら、その女子に言われた時、すぐに、その子に反応して、何かしら、その子に言い返していただろう、きっと。
でも、25才になってた自分は、結局のところ、その子を無視した形になってしまった。
それで、もう、その時から、学校でも、なぜか、その話のことをうまく出来なくなってしまった。
学校で学んでいく上で、とても大切なことだったのに、それ以降、うまくやれないために、学校での勉強も、なんだか、いちばん大事なことをやれずに進んでいく感じになっていた。
その分野で良き専門学校なので、入ってからも、いろんな道のあることを知った。
入学前に考えていなかった道でも、良き道はいくらでもあることを入学してから知った。
そして、その女子は、めっちゃやる気のある女子だったから、自分も、その子に、どうやっても、かなわないとこもあるなあって感じていた。
本当は、そういう女子とは、仲良く、いっしょにやっていければ、いちばん良いのだろうけど、最初の出会いで無視した形になってしまって、それ以降も、そのままの感じで続いていくようになっていた。
その女子は何も悪くない。
自分も高校を出てすぐの18才だったら、あの時、その女子に何かしら、すぐ、つっこんでいたに違いない。
だから、本当ならば、自分も、その子と同じ18才で、その女子と、学校でも付き合っていければ良いのだろうなって感じた。
2年生、3年生になっても、その女子は頑張っている。
ボクも自分なりに、もっともっとちゃんとやっていきたい気持ちは、めっちゃ強くあるのに、最初の出会いの自分の無視のせいで、大切なところを、それ以降、いっしょにやれない学校生活となってしまったみたいだった。
その女子には、ぜったいに似合う相手が存在するんだと思う。
その相手といっしょに、めっちゃ幸せになってくれれば、ボクも本当に嬉しいのだ。
ボクにはボクで、自分にピッタリ合う相手も存在するんだと思ってる。
ボクは女の子みたいな感じだけど、その女子に合う相手のタイプは、ボクとは違って、しっかりとした、がっちりした迫力ある人なんだろうな。
ただ、その子をいちばん最初の出会いの時に、無視した形になったことで、結局、大切なところをはっきりとやれてないような感じのまま、学校生活は進んで行ってるのかなと思う...
でも良き学校なので、良き道もいくらでもあること、わかった。何通りも。
その子のこと好きだ。
そういえば、電話でも、1度そう言ったことあった。
でも、そのあと、人間的に...みたいなことを言ってしまった。
素直になれなくて...
高校卒業してすぐの18才なら、あの女子のような感覚だろう。
自分も、その子に同じように、つっこんだり、ぶつかっていってただろうな、きっと...
その子は、ボクのことを愛称で良く呼んでくれる。
ボクは、その子の愛称をなかなかうまく言えないでいるけど。
たぶん、ボクの愛称を世界でいちばん呼んでくれているのは、その子だろう。
ボクの愛称を呼んでくれている、その瞬間を、ボクはめっちゃ好きだ。
その瞬間、ちょっとは、その子もボクのこと好きなのかなって思えるから。
せめて、好きでいてくれたらなって...
そう感じられるのは、ボクの愛称を連呼してくれてる、その瞬間なのだ。
ボクはアイドル現場にも、よく行く。
推しのアイドルも、会いに行くと、ボクの愛称をまた違った呼び方で呼んでくれる。
それも、めっちゃ好き。
どっちも好き。同じくらいに。
ちなみに仕事現場でも、みんな自分のことをいろんな愛称で、みんなの好きな呼び方で呼んでくれたりする。
それはそれで、めっちゃ好き。
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