仲間……それって、仲間?

 さあ、衣食住のうち食と住はなんとかなったぞ。


 衣は、さらにめんど…大変だから、あまり触れたくないなあ。

 Yシャツの語源とか、結構みんな知ってると思うので、割愛。

 ホワイトシャツが訛ってYシャツになってるとかです。一応。

 黒いYシャツとか、もう存在自体が矛盾を孕むと言う……。


 綿織物が普通に使用されていることにしてください。

 産業革命やら織機やらに触れた方が良いのだろうか……?


 まあ、気を取り直して、街に出ましょう。


 あなたは、異世界言語を習得し、異世界の常識を学習し、なんと居住地も手に入れました。

 なんという優れた人材!

 辞書もなく金もない、まさに着のみ着のまま放り出された状態からそこまで辿り着くには、人並みならぬ苦労をしたことでしょう。

 ドイツ語が全くわからなくても『来月からドイツに出張に行ってください。あ、3年間ね』と言われた方がマシだったことでしょう。

 どこに行ったとしてもちゃんと生きていける立派な大人です。


 ということで、それだけ優れた人材であれば安定した職業に就けば良いと思うのですが、命冥加なあなたは『冒険者』とやらになるのでしょう。

 実に勿体無いことだとは思います。


 さて、冒険者ギルドとやらで何人かの冒険者と共に依頼を受けていたあなたでしたが、他のメンバーの裏切りにあってしまい人間不信状態です。

 さあ、奴隷を買いに行きましょう。

 信じられるのは、お金だけです。

 ……普通の雇用関係じゃダメなんですかね。



『奴隷』

 英語だと『Slave』スレーブ、スレイヴと読みますね。

 この単語の語源をご存知でしょうか?


 中世ラテン語の『Sclavus』(スクラヴス)が語源とされます。

『スクラブス』の意味は、『スラブ人』です。

『スラブ人』とは、ロシア、ポーランド、チェコスロヴァキア、クロアチアなどの人々を総称した呼び名です。

 中世初期に多くの『スラヴ人』がローマ帝国の奴隷にされたことから、この言葉ができあがったとされています。

 この単語は、政治的においても非常に不味い言葉でもあるんです。


『翔んで埼玉』という作品がありました。

 仮にですが、『埼玉県民』が『東京都民の奴隷』だったという歴史の設定があったとします。

 その設定をもとに世界中から、『埼玉県民?ああ、奴隷のことね』と言われているようなものです。

(筆者は埼玉県民です。怒らないでね!)

 もしそんな世界だったら、私は嫌です。


 Fateという作品に、『Servant』サーバント(英語)という存在が出て来ているようですが、直訳すると『使用人、召使い、(神の)奴隷』になります。

 語源は古語フランス語の『Servant』セルヴァンで、『他人のために雑用を働く人』になるようです。

 サービスする人からサーバントらしいです。


 こちらの方が、ニュアンス的には良い気がしますね。

 異世界にはスラブ人はいないと思うので、スレーブという単語が出てくると違和感があります。


 まあ何にしても、札束でぶん殴って身代を買い上げるのが最近の流行りですね。

 雇用関係でも良いと思うのですが、勤務している会社の社長に『俺たちって仲間だよな!』と言われたら、『そうですね〜』と返事して、帰宅後に転職サイトを凝視することになるでしょう。


『仲間』とは、歴史的には江戸時代における商工業者が互いの利益を守るために結成した同業組合のことをいうそうです。

 つまりお互いにメリットがあるので行動を共にしている共同体ですね。

『俺たち仲間だろ!お前の抱えてる事が何だって言うんだ!水臭いことを言うなよ!』

 という言葉は矛盾してるんだよなあ。

 いや、リスクを上回るメリットがあると言う事なのかな?


 ちゃんとお互いがWIN-WINの関係になれる存在、それが『仲間』らしいですよ。





冒険者であればなるべく肌を露出しないのが鉄則だとは思うのですが、皆さん結構薄着ですよね。

草むら歩くだけで葉っぱで肌が簡単に切れて傷だらけになりそうなんですが。

スカートとか最悪だと思うんですが、女性キャラ感出すには必要なんでしょうねえ。

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