第2話 やっぱりこうなるのか

歩くこと数分、冒険者ギルドと書かれた看板の建物に着くことができた。ここでいいだろう。意を決して入ることにした。


やはり中にはモヒカンの厳つい人から、フードを深く被り怪しさ満点の人がいたりと予想通りであった。結構怖いがなにかしないと進まないのでカウンターの方に足を運ぶ。

「ご要件はなんでしょうか?」

やべ、設定を考えてなかった。

「あ、えっと。」

「冒険者の登録ですか?」

笑顔のまま聞いてくる。こういう人はなれてるのか?

「そうです、遠いところから来て、まだ全然わからないんです。」

「そういう人は結構いるんで、大丈夫ですよ。」

より一層笑顔であった。他にも転生者がいるんか?いや、今はそういうことを考えなくてもいいか。

「登録したいんですが、どうすればいいですか?」「はい、まずは登録費用5ゴールド支払っていただきます」

やっべ、お金いるんか。持ってねーよ。とりあえずポケットになんか入ってないか。あっ、これはお金か?触ったことのない硬貨の感じがする、出してみるか。

「これで」

「はい、ありがとうございます!」

いやいいんかい、乗り切れちゃったよ。


「次にこのカードに触れてください。ステータスが記録され、身分を証明するものとなります。」

おー、それっぽい感じの来た。触れてみよう。カードに触れると数字が刻まれていく。受付の人の顔がなんとも言えない顔になる。

「なんというか、凄く平均的ですね。」

やっぱりこうなるのか、なんかごめんなさい。特に取り柄もなくてごめんなさい。


「では最後に、軽く説明させていただきます。」「冒険者にはGからSランクまで分けられます。初めはGランクから始めてもらい、依頼の達成度合いでランクが上がっていきます。また、ランクが上がっていくにつれて、難易度は上がっていきますが、街などで割引なのど特典があります。もちろん、高ランクであれば名誉ですね。」

「あと、冒険者はチームの制度もあります。チームを組むことで受けられる依頼が増えます。もちろん、チームの方がダンジョン攻略とかしやすいですから、オススメですね。チームにもランク制度があり、これも高ランク帯では優遇されます。以上になりますがなにか質問はありますか?」

「いいえ、大丈夫です」

「それではお気をつけて行ってらっしゃいませ。」


まぁ、これからは冒険者としてゆっくり過ごしていこう。他に考えるのが嫌になったわけではい、と思う。

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