第2話 積んだCD山の如し
諸君、散財はしてるか?
私は今日も元気に散財だぁ!!!!
と、言いたいところだが今月はすでに使える金を使い果たした。
脳汁ドバドバネズミもな、ない袖は触れないんだよ悲しいことに。
貯蓄は0円。
そう、文字通り使い果たしている。
人生、そんなもんだ。
さて、今回は折角散財の話を書くんだしと、私が人生で一番散財した時の話その1をしようと思う。
この話に中身はあるか? いや、ない。
ごめんよ、前回心理学とか小難しいこと書いちゃってよ。あれのせいで、ハードル爆上がりなのでここいらで、ハードルを底辺にしようと思うんだ。ただ、この話は篩にも掛けるような話題なので、次の話を楽しみにしてもらいたい気持ちもある。
さて、前置きはここまでにして、私がこの世で一番散財したものについて話したいと思う。
それは、CD。
CDを集める趣味がある?
いや、私はサブスクで聴く派だ。
じゃあ、なんでそんなもの散財してるのか。
それは、私がK-POPアイドルにハマって、CD購入特典というものに狂ってしまったからだ。
日本でも、アイドルの握手券や選挙投票券というもののために同じCDを買うという文化がある。
それは、韓国でも同じような文化がある。もっと言ってしまえば、熾烈な戦いがある。
その名も、ファンサイン会。
それは言わば、始まる前から札束の殴り合いが起きるとんでもない戦場のこと。
活動期間中の休日ごとに、積んだCDの枚数上位100名のみが参加できるとんでもイベントである。
私はその戦いに、同じ活動期間で二回挑戦、合計100枚近くぶちこんだことがある。それでも、一回はその戦いに敗退。この時だけで20万近くは羽ばたいていった。
と言っても、私は韓国のサイン会経験は人に比べて少ない。私の友人は全通した子がいた。一回の活動期間で3桁近くは掛かってしまうだろう所業だ。
そんな悪魔のような戦いがあった上での、サイン会はとんでもなくたのしい。
なにせ、推しと3分も話せるし、他のメンバーとも会話できるし、全員のサインも付いてくる。なにより同じ時間で4時間近く推しを見続けられるのだ。(with他のオタク)
しかも、写真撮り放題。自分が渡したおもちゃとかも身に着けたり、遊んでくれたりとそういうのも見れる。
これは、課金するしかないだろ。
そうだよね!? お値段以上ですよ!!
私はその時の映像を見返しては、ニヤニヤと元気をもらっているしな。
さて、勿論韓国の活動だけではない。
なんと、K-POPアイドルは日本での活動もある。同じCDで、販売促進活動をしに日本にやってきてくれるのだ。もちろん、日本独自の特典もある。
大体、以下の通りが多い。
正直読み飛ばしてもいいここは。
・全メンバーハイタッチ券
・全メンバーサイン券
・グループ分けてのハイタッチ券
・グループ分けてのサイン券
・ランダムメンバー握手券
・ランダムメンバーハグ券
・ランダムメンバーハイタッチ券
・ランダムメンバーツーショットチェキ
・ランダムメンバースマホ撮影
・ランダムメンバーサイン券
・ミニライブとかミニファンミーティングのようなイベント参加券
・グッズお渡し券
私が知ってるのだとこんな感じだ。
アイドルオタクたちは、この特典の内容で動きが変わってくるのだから、特典会の詳細が出た時は震えながらお知らせを開くものだ。
なにせ、ランダムメンバーというのはめちゃくちゃ恐ろしいものだ。オタクはメンバーを選ぶことができない。
下手したら、自分の推しに一度も会うことがないまま終わることもある。
え? もしメンバーが8人だとして、8分の1の確率だからみんな一緒?
本当にそう思ってる? ねえ? 思ってる?
お前はさては、ランダムの洗礼受けてないだろ?
なのでここからは、以下に人脈が金の殴り合いを超えていくのかのという、散財の話を含めてだらだらと書いていく。
CDには大抵購入制限はあるので、基本その限度まで買う。(?)
無ければ、カード限度額まで買う。(??)
購入制限の突破法が見つからない場合、母親または友人を雇い、限度まで買う。(???)
これで大抵、券枚数は確保できる。さて、散財が頑張れるのはここまで。
ここからは、最も大事な人脈の話になる。
友人や会場内の人との交換または買い取りだ。
まず、はじめにこれだけは断っておくが、交換・買い取りに関しては、今は犯罪抵触であり、基本的に運営から禁止と言われてるので自己責任である。
その上で人脈がなかった場合、ランダムメンバーというのはどういう恐ろしい事態を引き起こすのか話をしよう。
とある昔話をしよう。
私はこのCD積みを、4ライブ会場×限度枚数10枚で積んだことがある。推しを引けたのは2枚のみ。40枚で2枚だ。
そこから人脈を使い、手を替え品を替えで全部推しに変えた。38枚には減ったが。
友人は一番人気の子を推してしまったが故に、同じ枚数を買っても2回しか行けなかった。
しかも、その2枚は私と私の母(いるんかい)が彼女のためにと交換してあげたものだ。
そう、40枚買ったとしても、行けない可能性がある。しかもだ、交換してくれる友人がいなかったら尚更なのだ。
何故こんなことが起きるのか。
一番人気の子もいれば、一番人気のない子もいる。
その一番人気のない子のランダムメンバー券ばかり当ててしまった時、一番人気の子に変えるには相当な労力がいるのだ。
そして、大事なのは、一番人気ない子のファンは少ない。そして、そのファンは大抵一番人気を推してる子に囲われているのだ。一番人気のない子や二番目に人気のない子を推してるファンは本当に囲われる。
そう、当時の私のように。
私は、人気のない子を推してる上に、積んでいるオタクだ。めちゃくちゃ貴重なのだ。何故なら、人気のない子を推してるファンは、最悪友人たちから買い取ればいいとナメてる子も少なからずいるからだ。少ない中の少ない人数というのは、割合的にはデカいのである。
となると、もう囲われる。しかも、一番人気のを引いた時は、それをどの子と交換すべきかと頭の中で選ばなきゃいけないくらいにだ。
そういう時の判断に大事なのは、日頃その人にどれだけお世話になってるか、仲良いかなのだ。
これは買い取りも一緒である。誰になら売っていいかと、友達同士でも選んでしまうのだ。
勿論、ある程度金を出せば、券を買えなくもない。ただ、敵は有象無象であり、速度と札束で殴り合えるやつのみが勝てるのだ。
しかし、いつも一緒にいたその子は、うちの母親とも仲良く、一番人気の子が出たらすぐに交換しなきゃ! と思うくらいに関係性があった。
その為、手持ちが弱いのにも関わらず、手に入れる事がその子はできた。
こういうのは、金じゃ解決できない、ところである。なので、横つながりという人脈はとても大事だ。
これはカクヨムなどの小説投稿サイトでも、一緒であろう。
人脈のおかげで、ちょっとした実験作とかにもコメントや星を貰えて、こういう人がこういう作品好きなのかという、データにもなっている。
お金を出せば、たしかに反応もらえるサービスもある。けれど、一番大事なのはこうして労力を書けて読んでくれる人である。
こんな散文も読んでくれて、本当に感謝しております。ラブ読者、ラブフォロワー、ラブ皆。
ここまでだらだらと書いたが、「で、ここまでして手に入れる特典券なんの魅力があるのか?」という話もあろう。
逆に聞こう、自分が好きなもの、キャラ、人に会えて、幸せではないのか?
例えば、車が好きで、そのイベントには珍しい車や新しい車があって見に行きたい。
そのお目当てが見れたら幸せだろう。
好きなアニメが映画になった、期待して行ったら自分の好きなキャラを期待したら、大画面の中で大活躍していた。幸せだろう。
好きな人とデートで、楽しい時間を過ごせた。幸せだろう。
お気に入りの小説読みに行こうと思ったら、めちゃくちゃ更新してた。幸せだろう。
ほしいゲームが抽選で、それに当たって買えたら幸せだろう。
当時の私はこういう嬉しさをアイドルに求めており、そのためにこんな散財をしているのだ。
人間、結局、こんな苦労をした後の、「快楽的な幸せ」が中毒になってしまうのだ。
……前回の話でいうと、結局はネズミというわけだ。
さて、ここまでCDを散財がいかに大事(?)であり、それ以上に人脈が大事かを書いてきた。
ちなみに最近はCDを積んではいない。
追ってるアイドルはいないからだ。
でも、多分、追ってるアイドル練習生はいるので、近々CDを積むのだろう。
その為には貯金をしなくてはいけないと、思う今日この頃である。アイドルを追ってない今余裕があるはず。そうだ、そうに決まっている。さっき見た通帳残高は見間違えで、実はきっとあるはず。
……通帳残高0円。
はて?
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