とか言って
@LIAR27
とかいって
晴れた日
冬なのにこんなあったかくて変だぞと思いながらもその暖かさにあやかってみる
横には君がいて僕の心はうきうき弾む
君が左にいてもいいし右にいてもいい
前と後ろにいるのはちと自転車に乗ってるみたいでそれは要相談してほしい
君は何かを話している
なんだかわからないけど
でもそれも嬉しい
急がなくて良い
そんな時間を気にすることない何も予定がない日に河原で君とズボンが汚れることも厭わずにコンクリートと野草の間に腰を下ろす
洗濯すればどうにかなるだろう
君を笑わすためではないけど自然と放つ言葉が君の笑い声で返ってくる
嬉しい
君の笑い声は鳥たちに聞こえているのかな
鳥もなんか嬉しそうじゃないか
時間は早いなと相対性理論を思い出すが
そんなことは後でググってゆっくり脳を喜ばせるとしよう
脳はいつだって学びたがっている
僕はいつだって君と時間を刻みたがっている
邪魔をするなと優しく脳に語りかける
君は黙り込む
僕も黙り込む
自転車が目の前を走っていく
Apple Watchを見て時間の経過がある程度感じられる
君に僕はそろそろ家に帰るかときく
君はあと5分と言う
後5分が結構長くて1時間になる
でも僕の体感は3分くらいだ
嘘じゃないよ本当にそう思う
それくらい愛おしい時間を過ごしてるんだぜ
君は僕に何かを伝えたがっている
皆まで申さずともわかる
でも僕はそれをわざわざ口にはしない
お互いわかってるのに放つ言葉は
なんかまどろっこしい気がしないかい
肌寒い風になってきてそろそろ体が冷え始めてくる
君も同じ様に寒さには耐えれず帰ろうかと急に帰路にありつきたくなる
また明日話せたら話そうだなんて
曖昧な予定が確定する
曖昧だから確定ではないけどきっとまた会える
会えない日の時間もいいスパイスで
次の時に何話そうかなんて考えたりもしてる
でも結局会うと忘れてる
でも話は廃れることはなく結局また楽しくなれる
その日君はいつもと同じ様にパーカーを着ている
パーカーの前の紐を結ぶ派か結ばない派かなんて話は大した話じゃないのに
君と話すとそれがとんでもなく楽しい議題になる
結んだところで何になるわけでもない
なのに話す
君はおもむろにパーカーのフードをかぶってみたり
数分のファッションショーが始まる
パリコレや東京ガールズコレクションの誰よりも輝いて見える君は
僕の心を痛めていることをつゆしらず
僕の気持ちに気づいてるクセにそんなことをしてるのか
僕はちょっと君が悪者に見えた
でもそれがなんだ
君をどんな人が恨んでようと世界の大罪人だとしても僕は君の味方でいるだろう
夢がある
そんな夢も全部全部捨てたって構わないくらい
君を想う
恥ずかしくて言えないけど
君とずっと一緒にいて
君とずっと手を繋いで
君とずっと愛し合いたい
とか言って
もしも願いが叶うなら
君からそんな言葉とか言って
とか言って
自分の気持ちを暖めていたら
心に春が来た
この人生1番の春が来た
強い風が吹く
春一番かな
とか言って @LIAR27
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。とか言っての最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます