第4話 伯爵邸
街よりもほんの少しだけど距離が短い整備させた道を通りお昼前に伯爵邸についた恋
だったが……………
「(は、入れない…ノックするのも緊張する。)」
入り口で固まっていた。
「(で、でもここで諦めて帰って仕舞えば本当に次いつ来れるかわからないし…)」
と皆乃川家を出る時と打って変わった心の恋
すると…
ノックもしていないのに大きく重たい扉が
ギーッと音を立てながら開いた。
「!(この人確か)」
恋は扉から出てきた見覚えのある老紳士に少し目を見開いた
「これはこれは恋様、お待ちしておりました。」
老紳士は丁寧にお辞儀をする
「楠木さん!お久しぶりです!」
老紳士の名を思わず口にする
楠木は伯爵邸の執事長だ。
暁都に会いに行く時に必ず出迎えにきてくれる楠木も暁都が不在中の2年間会うことはなかった
「えぇ、お久しゅうございます。恋様もお元気そうで何よりでございます。」
「ふふっ、あ、すいません
小町が連絡をしてくれているとは思いますがそれでも急に来てしまって…」
懐かしい顔に思わず顔を綻ばせた。
「いえいえ、執事の私としても今の伯爵様は見るに耐えない状態で…恋様に早く会いたいからと缶詰状態でずっとお仕事をしております。」
ここは一度恋様のお力をお借りして伯爵様に休息を……と続ける楠木
「(わ、私に会いたいからって…そ、そんな!照れてしまいす!)」
と途中の言葉から顔を真っ赤にしてほぼ聞こえていない恋
さぁさぁ、と楠木に言われて恋は伯爵邸に入った。
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主人が不在の2年間があったためか以前来た時と何ら変わり映えのない伯爵邸を見回す
「!豆大福!!ど、どうぞ!」
ボーッと眺めたあと恋の本来の目的の手に下げていた豆大福の袋を思い出して楠木に渡す
「ほほほっ
では、私はせっかくこの持って来てくださった豆大福に会うお茶と付け合わせを準備いたしますので伯爵様を読んできていただけますか?
私共ではどうもあの仕事の山から連れだ出すことができず……
客人に頼むのは無礼だとは思いますが恋様がお呼びになれば絶対にあのお部屋から出るかと思うので」
と暁都が缶詰状態になっている2階の部屋の扉を見て言う
「はい!お任せください!」
重要な事を任された恋は開きって返事をした。
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