白百合 吹き荒む なびく旗

@mohoumono

第1話 白百合 吹き荒む なびく旗

白百合 吹き荒む なびく旗

軽快に 爽快に 夏のサイダーのように

悔しささえ消えるくらい

私とは真反対の方へなびく

パタパタ パタパタ  パタパタ

嬉しそうに 旗は、風に揺られる

私はその音に紛れ込ませるように

ため息を一つ 背伸びを一つ 欠伸を一つ

眠たいからコーヒーを飲む

自己否定をひと匙 自己嫌悪をひと匙

後悔をひと匙 的外れな憧れをひと匙

コーヒーの色は何一つ変わらぬまま

こくこく こくこく こくこく

喉の通り道を感じながら

こくこく こくこく こくこく

それなりに美味しかった

されど喉に何かが引っかかっている

けほけほ けほけほ けほけほ

咳をした 風が吹く頃 あぁ最悪だ

けほけほ けほけほ けほけほ

けほけほ けほけほ けほけほ

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