第9話
私が剣の狙撃、ドレインタッチを繰り返して、新たなスケルトンメイジの魔石をドレインタッチで吸収している時にそれは起こった。
『火属性の魔力に適応しました。火属性を取得しました。』
やっぱり、魔石を吸収し続けてたらいいことは起こるもんだね。
けど、スケルトンに適応するんじゃないのね。この前はネズミに適応してたんだし。もしかして、スケルトンを倒し続けることと魔石を吸収することの複合条件なのかな。
それなら結構ラッキーだったかもしれないね。吸収しないで鞄に入れて運んでいるだけなら、スケルトンに適応した時に魔石の条件が満たされてなくて火属性が手に入らなかったかもしれないし。
これからは魔石を見つけ次第、ドレインタッチで吸収することにしようかな。そしたらまた、同じように適応で属性とかスキルが手に入るだろうから。
まぁ、他に属性に適応する方法が思い浮かばない訳ではないんだけど、ちょっとね...。
多分、他の適応条件はその属性の魔法をくらい続けることだと思うんだよね。ほら、そっちの方が適応するってイメージに近い気がするし。
でもそんなことしたら絶対私死んじゃうから、やっぱり地道に魔石を吸収することにしよう、そうしよう。
こんな風に属性について考えながら、ダンジョンを進んでいくと階層を上がってもいないのに、装備がグレードアップされたスケルトンナイトとスケルトンメイジがいるんだけど…。
それに地味に嫌なのがスケルトンメイジがナイトの後ろに2体控えていることなんだよね。
ダンジョンさん、今までの階層が上がるごとにパワーアップされていく法則守ってくれませんかね。
さすがにいきなり難易度あげるのはルール違反ですよー。
冗談はさておき、先程までのように剣を構えてメイジに狙いをつけて狙撃する。このまま、スケルトンメイジの頭蓋骨にクリティカルヒットするかと思ったが
————そうはならなかった。スケルトンメイジに当たる直前に、銀色の金属の塊が 剣とメイジの間に滑り込み、スケルトンナイトの盾によって防がれたのだった。
強化されたスケルトンナイトの方が思った以上に、機敏な動きをする。
ちょっ、いきなりダンジョンさんの殺意が上がりすぎなんだって!
どうしようかな。このままじゃ、ずっとスケルトンナイトに防がれ続けるんだけど。それに後ろのスケルトンメイジも魔法を打ち出す速度が上がっていて地味に避けるのが大変になっている。
っ!そうだ!さっき、私が剣の狙撃をした時の応用をすればいいんだ!
私は倒す方針を即座に決めると実行に移した。
ナイトの足元に空気の圧縮弾を発生させて、破裂させる。するとナイトはその鎧の重さからか後方に吹き飛ばされて倒れ伏せる。
二体のスケルトンメイジを狙撃してバラバラにした後に、片方のメイジの頭蓋骨にドレインタッチを発動させる。
ふぅ、よかった。今回も危なかった。見た目が変わっている時はしっかりと注意した方がいいかもしれないね。
私が倒し切ったと思いきを抜いていると奇襲を喰らってしまった。
痛ったい!!!!なになに?!
混乱しながらも振り返ると、もう一体のメイジが再生を終えて火魔法を放ってきていたのだった。しまった。今回は二体いるから吸収が間に合わないかもしれない!
スケルトンたちは見た目が豪華になっただけじゃなくて、再生速度まで上がってるっぽい。
え、ほんとに難易度あってる?!
私は一旦頭を冷静にしながら、火魔法を放ってきたメイジに剣を構えて狙撃する。メイジに飛来する前にナイトが剣で弾き落とした。
もう!鬱陶しいなぁ!!再びナイトの足元に空気弾を発生させて吹き飛ばす。その間にメイジに剣の狙撃をくらわせてドレインタッチで倒し切った。
ふぅ、流石にちょっと危なかったなぁ。
起き上がったナイトとメイジが落とした大きめの魔石を吸収しておく。
最初だけ、やばいと思ったけど、冷静になれば今回もスケルトンナイトは空気だったはずなんだよ。そもそも私が油断しなければよかったし。
それによくよく考えれば、これまで倒したナイトの剣がまだ近くに転がっているんだし、一度引いてから剣を連射して狙撃すればよかったなぁ。
反省反省。でも攻略法は見つけれたからこのまま、強化されたスケルトンメイジやナイトたちも倒していこう。
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あとがき
作者「テレン!問題、次話の内容はなんでしょう』
ミケ「何かもらえるの?」
作者「じゃあ、正解した方には『心が綺麗な人』には見える『最高級猫缶』をプレゼントします!」
ミケ「.....」
作者「ジト目やめて?!」
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