(三)
一晩寝たら気が収まるかと輝彦は思い、あの後酒を飲んでリビングのソファでさっさと寝てしまったが、全くそんなことはなかった。
目覚めるとスーツのままだったので、足が痛んだこともあり、着替えずにそのまま起きて家を出た。
いつも通り、朝の通勤電車に乗り、満席のロングシートの前に立ってつり革に掴まっていた。今日も背後にはスポーツブランドのロゴが大きくあしらわれたドラムバッグを背負った若い男がいて、電車の揺れに合わせて輝彦の背中を押してきた。
(続く)
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