「ん…」


眩しい朝日で目が覚めた

今日も昨日と何ら変わりもないこの世界で生きるのか

そんなことを思いながら、なんとなく時計を見る。


「あ、」

そんなことを一人で呟いて

自分、羽田央(はねだおう)は一人で家の中を駆け回る


現在午前8時。

このままじゃ学校に遅れてしまう


まあ良いかなんてのんきなことを思っている場合じゃない


もうこれ以上学校を休んでは単位がやばい

高校一年生にして留年なんてしたくない


なんとかパンに食らいついて急いで着替えて走る


脇腹が痛いがそんなこと考えてらんない


曲がり角に差し掛かったときふと思うんだ

「(ここでイケメンとぶつかんないかな)」

そんなことがあるわけもなく学校についた


学校では誰とも目を合わせない

合わせたくない


授業なんて頭に入っていなかった

まあいつものことなんだけど


特に何も考えないで学校が終わり家路についた


明日テストって言ってた気がすんな。


「ただいま」

返事が返ってくることはない

分かりきっていることだ

とりあえず勉強をしてネットの世界に潜る

そこだけが心の落ち着く場所だ


11時。お風呂に入る

そこで、泣くんだ


ここ最近はもうずっとそうなんだ

1日を生きるのが辛い、怖い

死のうと何度も考えた

でも実行に移せなかった

死にたいけど、怖い

生きててもつらいし、死ぬのも辛い

そんな臆病な自分はどうすればいいのだろう


居場所が、ほしいんだ


いつからだっけ。こんなに1人で泣くようになったのは

いつまでだっけ。世界が綺麗だったのは



あぁ…選択を間違ったのはあのときか


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君が好きだった花を僕は絶対に枯らさない 朝顔 @asagao1441

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ