VRChatでタイムリープに成功して、失敗した感想

@taken_0114

1. #VRChat飽き始めました

僕がこれからする話は仮想世界フィクションノベルの話だけど、きっとこれを読んでるみんなは仮想世界バーチャルリアリティの話なんて慣れっこだと思う。


これは僕がVRChatでタイムリープに成功して、失敗した話。



去年は僕にとってずっと暗い年だった。

去年――2022年は思い返せば年の始めからメタバースの騒動があったり、NFTがどうのとかAIイラストとか、余計なノイズがたくさん流れてきた記憶ばかり残っている。

メタバースとNFTに関しては僕の就活にすら悪影響が出ていた。

書類や面接でVR系の研究を話題にするだけで、じゃあメタバースでなにか出来るの?とか、NFTの新規事業作れる?とか、面接官すらも興味なさそうなのに訊いてきた。

そもそもそのVRの研究すらまともにさせてもらえなかったのに。


僕が本来やりたかった研究はVR空間内の人間科学とか、社会心理学だった。それを進めることが出来る研究があればそれで良かった。でもお金や知名度につながる研究を優先したい教授は、企業との共同研究であるビッグデータ解析ツールの開発を僕に押し付けてきた。


そんなつらい現実から逃げるための憩いの場だったVRChatも、去年辺りからだいぶ変わってしまった。

肌に合わない要因がどんどん増えていって、どうしても自分が初心者案内された頃を懐古してしまう。


昔僕のことを初心者案内してくれたフレンドがいた。

その後も何年かしばらくずっと仲良くしていたけど、最近僕がVRChatに違和感を持つようになってからは疎遠になり始めた。Twitterでのやりとりも次第に減っていって、いつも変わらずVRChatを楽しそうにプレイしているフレンドの写真だけがタイムラインに流れてきていた。


VRChatをたまに開くときがあっても、Socialで都合のいい人がいたらjoinして他愛のない話をする程度で、そこから他のワールドやイベントに移動することはほとんどなくなった。余計なノイズに入ってこられるのが嫌で、ステータスもオレンジか赤にするのが普通になっていた。


そんなある日、VRChatにあのVirtual Diffusionが現れた。

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