ある少女の回想記。冒頭の一文に自身の過去が蘇った。どうして教師はこういうセリフを考えなしに口にするのだろう。当時の怒りが未だに忘れられない。それはさて置き本題に戻る。既にその筆力の高さには定評のある作者様による青春ドラマ。心無い一言に夢を潰され葛藤する様が手に取るように伝わる。みじめな自分を責めつつも友人を裏切る行為が止められない。ラストの贖罪に胸が傷む。苦い青春の記憶が詰まった良作。是非是非~