出発警戒! 真城鉄道の過去

【重要なお知らせ】

読者のみなさまへ。阿保でポンコツでイカレポンチな作者が公開する順番を間違えていることに公開4日後に気づきました。そこで、第2話の差し替えを行いました。申し訳ありません。以下が新しい第2話「真城鉄道である過去」の物語です。先ほどまで公開していた旧第2話は第3話として公開します。


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 少し昔(約5年前)の話にお付き合いいただこう。真城鉄道は5年前に大きな出来事があった。よく言えば路線が増えた、悪く言えば赤字額がさらに増えたとでもいうべきか。今、真城鉄道が運行している路線のうち真城本線ではないほう、すなわち鹿児川線の一部は5年前の今日廃止される予定だったのだ。鹿児川線は青駅まではお客さんもそこそこ乗っているのだが、東脇市から新谷川の間はほとんどお客さんが乗っていなかった。そこで地元の自治体が鉄道をなくしてバスに転換してもいいかという住民投票をとったところ、約60%がバス転換してもいいと答えたのであった。だからバス転換にすると東脇市の市長さんが発表した。しかし、それをうちの会社が見逃さなかった。そして、その時ある社員が東脇市の市長にわざわざ会いに行って直談判したという。その時の談話の内容が以下のとおりである。

 「失礼します。東脇市の市長さん。こんな急に押しかけてすみません。」「いえいえ。大丈夫ですよ。さて、お話とは何でしょうか。」「単刀直入にお話しさせていただきます。鹿児川線の東脇市から新谷川の間を廃線にする件についてです。」「と、いいますと?」「これから、私たち真城鉄道の考えをお話しさせていただきます。鉄道路線を無くすことは簡単ですが、復活させるのは大変です。鹿児川線は災害時、とくにJRが使えなくなったときに遠回りではありますが大阪、京都といった都市部に出られる手段になると考えています。いつか必ずそういった災害などでJRが使えなくなるときが来ると私たち真城鉄道は思っております。だから、廃線にだけはしたくないんです。そこでご提案があります。どうか、当社に運行させてもらえませんか。」そして、東脇市の市長はこう答えた。「わかりました。JRさんの承諾が得られたら、真城鉄道さんに運行をお任せしましょう。私たちもできる限りのことはやろうと思っています。ただし、線路の状態は現状での引き渡しになると思いますがそれでも良いのですか?」「はい。大丈夫です。私たちが頑張ります。」「それでは、今度JRさんも交えて三者会議をしましょう。」「わかりました。日時か決まり次第お伝えください。」・・・といった感じであった。

 そして、JRと東脇市と真城鉄道の三者会議の日。会議が始まるなりJRの代表者がこう切り出してきたのだった。「鹿児川線全線を真城鉄道さんに譲渡しようと思っています。もちろん設備も全てです。古い車両で申し訳ないのですが、車両もお付けしようと思っています。」で、その時についてきた車両がよんまることキハ40系とよんななことキハ47系であった。「ほんとですか!?」「ええ。本当です。」「それでは、あともう一つお願いしたいことがあります。」「はい。なんでしょう?」「今JRさんで運転している国鉄時代の車両をぜひともいただきたいのです。」「「えっ!?」」そらそうなるわな。その反応まともです。「本気で話していらっしゃいますか?」「はい。大真面目です。私たちは・・・というようなことがありその年の4月1日からJR鹿児川線は真城鉄道鹿児川線へと変わったのであった。




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