【熱愛！不倫！】芸能ニュースばかりの日本は駄目な国なのか

【熱愛！不倫！】芸能ニュースばかりの日本は駄目な国なのか

芸能人の熱愛や不倫報道、発言一つに至るまで、ゴシップニュースが絶えず流される国、日本。

日本に住む私たちにとっては当たり前のことですが、果たして他国と比べて日本の芸能ニュースの割合はどの程度のものなのでしょうか。

【アメリカ】

世界のニュース：24％

自国のニュース：65％

スポーツニュース：7％

★芸能ニュース：3％

その他：1％

【イギリス】

世界のニュース：22％

自国のニュース：51％

スポーツニュース：15％

★芸能ニュース：12％

その他：0％

【日本】

世界のニュース：17％

自国のニュース：38％

スポーツニュース：9％

★芸能ニュース：35％

その他：1％

出典：NEUT『Yahoo!』から見る「日本の異常さ」

多っ！！！

日本、芸能ニュース多すぎ！

恋愛・不倫報道なんてくだらないのに、だから日本人は駄目なんだ！

そう憂いてしまう気持ちも分かります。

しかしこの結果が本当に異常なのでしょうか？

そして、そんなに悪いことなのでしょうか？

すごく極論で話します。

芸能がない国であれば芸能ニュースは0％です。

スポーツをしない国ならスポーツニュースは0％です。

鎖国をして自国に閉じ籠もる国なら世界のニュースは0％です。

これが他国の割合と比べて異常値かと問われ、いやいや、それ以前にそういう国なのだから当たり前だという話。

風土風習が違うのだから、国民の関心が違うのも当たり前なのです。

これは国ごとの個性、つまり国民性であり、上っ面の数値だけで非難するのは早計です。

例えばアメリカの芸能ニュースの割合である3％。個人の自由を重んじる風習のアメリカにおいて、他人の恋愛沙汰に関心を示さないのは当然です。

続いてイギリスの12％。貴族文化の残るイギリスでは、民衆は貴族というミステリアスな存在に関心があります。

アメリカに比べると、個人の動向に対して興味を示す文化があるのだろうと予測できます。

そして日本の35％。日本は個人の自由より社会性を重んじます。

お隣さん文化があり、自治体や町内会が発達し、国土が狭く世間体を気にする国民性。

ゆえに他人の行動が気になるのです。自分だけが逸脱していないか気にするのです。そして異端がいれば爪弾きにする文化に育っているのです。

皆が見張っている国ですから、当然個人の自由は損なわれます。不倫はおろか、人の恋愛、日常の振舞いにまで干渉する始末です。

これだけを聞くと悪いように思えますが、しかしだからこそ賞賛されるべき行動や文化も生まれます。

・被災時だろうが、きちんと列を作り配給を受け取る。

・試合後にちゃんとゴミを拾って帰る。

・他人を気にし、困っている人がいたら助けてあげる。

・落とし物を警察に届ける。

・夜道を女性一人で歩ける。

個人でなく社会性を重んじるがゆえに、他人や地域を信頼できる国が日本です。

上記の項目は、海外では「アメージング！」と叫ばれるほどに、日本が誇れる大切な国民性です。

芸能ニュースがばかりのくだらない日本の報道と、世界に誇れる日本の国民性は表裏一体です。

片側を失えば当然、もう片側も失います。

加えて芸能ニュース、というより恋愛報道に興味のある日本だからこそ発達した文化もあります。それが——

【少女漫画！】

海外でも存在しない訳ではないのですが、恋愛を題材としたジャンルがここまで発達しているのは日本だけです。

これもいわば他人の恋愛を覗き見る日本だからこそ好まれるジャンルであり、仮にゴシップを気にしない国民性ならば、少女漫画のこれほどの隆盛はありえませんでした。

もし仮に国民全員が芸能ニュースをくだらないものとし、日本全体がアメリカの報道割合と同等の価値観を持ったなら——

日本の誇れる道徳性は喪失します。

一大コンテンツである少女漫画は廃れます。

良いとこ取りはできません。民主主義や共産主義にメリットとデメリットがあるように、完全無欠のイデアを生み出すのは不可能です。

だからといって全てがそのままで良いということはありません。世界基準を見て、正すべきところは正すべきですし、訴えることは大切です。

しかしいかなる物事にも理由があり、数値だけを比較して間違っていると物申すのは浅はかです。

表面に浮き上がった問題だけに注視せず、歴史や文化まで俯瞰して見ることが、物事を知る上で大切な心構えかと思います。