地上を泳ぐ子供たち

@akaneironofude

川辺にて

 真っ黒い空 暑さも寒さもない 地面にあるのは、大量の『石ころ』だけ


 すぐ近くには『川』がある でも、川を通れるのは『大人のみ』 


 『子供』がその川を渡ることは、決して許されない


 その世界で、子供たちがやる事はただ一つ 


 転がっている石ころを、一つ一つ丁寧に拾っては、積み上げていく事のみ


 だが、積まれていく石ころが、自分の背丈を越えることはない


 なぜなら、ある程度の高さまで積まれた石は、壊されてしまうから




 それでも子供たちは、石を積み続ける。


 何故か。


 それは、『愛している人』がいるから もしくは『愛してくれた人』がいたから




「おい、何故お前は石を積まない。」


 そんな子供たちのなかには、『石を積まない子』もいる


 だがそれは 決して珍しいことではない 特に『最近』は


 その子は、石をただボーッと見ているだけで、手に取ることもしない


 何故か。


 それは、『愛している人』がいないから もしくは『愛されなかった』から


「_____積むことすらもできないのか、哀れだな。」


 その子は、憐れみの目を向けられても、自分がどうゆう状況なのか、分かっていな

 い様子


 それもその筈 何故なら彼女は、『絶対必要なものを与えられなかったから』


「_______________




 ならばお前は、この世界にいる資格もない。」


「__________???」

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