【特別論3】現実のシバルバーの勝手な妄想
ここからは話9割引きで聞いてくれ。
おそらく権力の暴走や不正を防止するためにシバルバーを2人1組制度で最高幹部としたのでしょう。もちろん各棟の責任者も権力の暴走や不正を防止するために2人1組制度である。その上で神殿や都市を地下通路で結んでいた。つまり「シバルバー」は新宿サブナードのような地下街まで形成されていた可能性が高い。そして侵略者に備えてトラップを作って居たり直属兵を持っていた可能性が高い。僧兵って奴だな。聖なる地下世界は一種の不輸・不入権があったのだ。そのシバルバーを攻撃して没落までさせたということは食糧貯蔵庫まで襲撃された可能性が高く最高幹部は「魔王」として虜囚された可能性が大きい。なお食糧庫どころか医療機関もあったのではないか。つまり死だけではなく「再生」の場でもあったのではないか。
また僧侶たちはずっと地下に住んでたのではなく地上と地下を行き来してたのではないだろうか。もっとも熱帯雨林気候である。突然のスコールも頻発するので案外地下の方が住みやすいが人間は日光を浴びてセロトニンを増やさないとうつ病になります。よってずっと地下街生活ということはあり得ませんし、洪水被害という地上からの猛威も忘れてはなりません。一酸化炭素中毒という中からの脅威だってあります。
そう「桃太郎」の鬼ヶ島が単なる民話ではなく鬼ノ城という実在する場所がモデルだったようにシバルバーも現実に存在する(した)のではないか?
また旅人を襲撃したり果ては暗殺まで行っていたという事はその国の重要情報部を担っていたという事である。別に珍しい事ではない。十字軍時に活躍した二ザール派は暗殺教団となっていた。僧侶階級が暗殺集団を持って政敵を暗殺するなんてどこの国でもあったのだ。そういう威信が崩れ去った時があったということではなかろうか。旅人への襲撃もそこらの一般人の冒険者ではなくおそらく敵国の要人などでしょう。単に僧侶たちが食料の保存料と葬祭手数料と暦の管理だけで飯を食ってたとは到底思えない。試練の場も罪人に対してであり性欲を抑えられていた僧侶階級への「ご褒美」として試練を乗り越えられなかった罪人を犯す権利も2人1組の高官のみに与えられたに違いない。そうすることで罪人の罪を浄化出来……その子供は僧侶階級として育て上げるのであろう。
シバルバーの没落は地下倉庫などの物流システムの衰退を意味しそれが遠因でマヤ文明が滅んだ可能性が高い。そう、気候変動である。そして気候変動に備えて熱帯の都市文明だから地下に食料等を貯蔵していたのではないか。地下都市というのは天然のクーラーにして上下水道完備だったのでは? 試練の場もジャガーと人間を戦わせるようなギャンブルの場だったのでは? 試練の場に連れて来られたのはおそらく罪人だったのでは? 玉座の近所にあった人形達とは何か呪術的な意味合いを持たせた人形なのでは? 妄想は尽きない。
シバルバーに兄弟の幼子が生贄に捧げられたのも「シバルバーは兄弟によって滅ぶ」というお告げがあったからではないのか。そしてそれは本当の出来事となった。というか逆説的にそのような行為が貴族階級の怒りを買ったのかもしれない。つまり生贄には高位の貴族の兄弟児たちが含まれていたから怒りを買ったのでは? そして逆説的に予言が成就してしまったのだ。ちょうどこの時運が悪く飢餓が発生した。食糧庫を攻めるきっかけがそろった。
「フン・カメー」も「ヴクブ・カメー」も実は「襲名」なのでは。魔王の名前を高齢あるいは死亡時にそれぞれ引き継いたのではなかろうか(解任つまりクビも当然ありえる。首&追放になった元・魔王様は地上で隠居生活か?)。僧侶階級だけに「魔王」学院が地下にあったはずである。魔王候補者や高官候補者を養成する学校がシバルバー内に必ずあったはずである。現代と違い文字を操ること自体が特権だし史実を保管・記録する図書館もあったはずだ。
この「シバルバー」制度は近所のアステカ文明にも導入されそれが「ミクトラン」と呼ばれていたのではなかろうか。ただしマヤ文明と違いミクトランの魔王はミクトランテクートリで魔王妃はミクトランシワトルという疑似夫婦での魔王体制としたのではなかろうか。
つまり「魔王」とはレッテルに過ぎないのだ。
(終)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます