ゲッケイジュの鬼

@onsijiumu

プロローグ

愛し、愛し、愛し続けてきた

愛され、愛され、愛され続けてきた。

最期に報われるのは、どっちなのだろう。




「漫画みたいな人生がいいの!」

「ねぇ。ついてきてくれるでしょ?」

その言葉に理性が高ぶった。

手記の書き出しにはそう書いてあった。

不敵な笑みを浮かべた彼女に、彼がどこまでもついていこうと誓ったのはいつ頃のことだろか。

否、不敵な笑みだったかもしれないだけだ。

不敵な笑みという言葉を知らないほど、幼い頃から繋がっていた。

幼い頃から一心同体、寸歩不離。そんな二人だからこそこの事件を起こした。

彼....長葉 柚汰の手記には、この事件の真相に関する様々なことが書かれていた。二人の関係、当時の状況....

日本から世界に影響をもたらしたの事件「アルチュエゲート事件」。

それから数千年たった今でも事件の爪痕は残りながらも真相は解明していない。

そして最近、事件の首謀者2人の内の1人、長葉柚汰の手記が発見された。

その手記の翻訳がやっと終わり、私は人類で初めてこの手記の全貌を司会に収めることになる。

翻訳を行った者たちも、一部ずつをそれぞれ見ただけで真相の解明はできていない。

日本人があの事件の真相を解明する。それは世界としても、でも考えられない出来事だ。

私の話はやめよう。全人類が心待ちにしているであろう真相解明の時間だ。



これは、少女と少年の物語。

そして、二人が世界を崩壊させるまでの物語。

そして、その裏で輝く、恋のものがたり。

そして、二人の最期のの物語。

そして、この最後を読み終わったあとの、私達の物語。

そして、今見ているあなた達に紡ぐ、絆と執着と、信頼と依存。なにより作者の見てほしいと言う承認欲求の塊が作り出した恐ろしいほどに感性を疑う物語。



そう。これは、なのである。

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