天間葉月、今日から天使になります!
1話
この物語の主人公は
葉月は丸眼鏡をかけ、髪はハーフアップにし、大きなリボンで結んでいる。今日は小学校の卒業式なので、いつもよりお洒落な服を着ておめかししている。
そんな彼女の目下の悩みは、昨日、些細なことで、親友の、黒崎りんねとケンカをしてしまったことだ。
「葉月、卒業式の後の謝恩会出ないって、どういうこと?」
「だって、私なんかいたって皆、楽しくないし……」
「そういうのがダメだって言ってるじゃん。少しは周りの皆と関わらないと」
「私は、りんねがいてくれれば、それで十分だよ」
「全く、私に依存してちゃダメだって、いつも言ってるのに」
「ごめん」
葉月は泣きそうになりながら謝る。
卒業式が終わり、葉月は結局、謝恩会には出ずに一人で帰宅した。
いつもの本屋に寄り、好きな漫画の最新刊を買う。
本屋から出ると、店の隅に、黒いもやもやが見えた。
「何、あれ……?」
その、もやもやが葉月めがけて飛びかかってきた。
死ぬの、と思った瞬間、誰かが割り込んできた。
「大丈夫か?」
その人物は、もやもやを払い去った。
「ただの低級霊だ」
「お化け……?」
「まあ、そんなもんだ」
その人は白い制服を着ていた。どこの学校かは分からない。
整った顔をした少年で、年は葉月と同い年くらいなようだった。
「
(何で私の名前を知ってるんだろう……)
「う、うん」
「俺は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます