私の彼氏は女を知らない

第1話

私は20歳の大学生の女である。私は地方国立の大学に通い、午前は授業、午後はバドミントンサークルで活動して、夜は、バイトをしたり、遊んだりと大学生ライフを満喫している。人生はうまく行っているほうだと自負しているタイプの女だ。周りからは天然ちゃん不思議ちゃんと可愛がられて、色々な人に愛想を振りまき、かわいい後輩という位置づけで、先輩から過去問ももらって、テストや、レポートもそれなりの成績を付けられて、まぁまぁ自分でも驚くほど、優秀なほうである。しかし、最近、人生を謳歌するためのものが、ひとつ足りていない。

それは、彼氏だ。

別れたいとも思わないが、満足しない。1度、私に好意がある大学のやつと、もしかしたら、と思い、色々と交わったが、そいつは彼以上につまらなかった。

色々試したり、経験もしたが、何故か、彼氏は今の彼が1番心地いいのだ、しかし、満足かと言われると違う。

私には付き合って3年の彼氏がいる。彼は25歳会社員だ。現在は遠距離恋愛をしている。月に1度くらいの頻度で会う。出会いは、ネットだ。告白は、私から、最初は彼がアイドル、いや、神、生きる源のようにみえた。でも、今の彼は、至って普通の人だ、「私たちの出会いは運命だね、ウフフ♡」、とかいうのも億劫になる程、私の気持ちは今、熱くはない。一応言っておくが、彼が何か変化した訳ではない。私の気持ちが変化したのだ。

付き合っていくうちに気づいたが、私の彼氏は、そこそこである。

顔もべつに悪くはない。働いてはいるけど、お金はない。優しいけど、とても親切かと言われれば違う。浮気とかをするようなタイプではないし、私が傷つくようなことも絶対に言わない。でも、優しいかと言われればなぜか違う。今まで彼女もそれなりにいたらしい。中学高校とバスケをしていて、それなりに上のほうのカーストで学校生活を送ってきたようだ。

今の彼は、おしゃれにはそれなりに気をつかっているようだが、どちらかと言えばダサイ、なんというか子供っぽい。

私に「新しい服を買ったんだ！」と自信満々に見せてきた服は、キャラクターがプリントされたTシャツだった。彼の好みはそこらへんだ。

デートも人並みにするし、そういう行為だって、当たり前にする。でも、、行為自体は良いが、それで心から満たされたことは今まで一度もない。

私は彼に不満があるわけではないと言えば嘘になるが、別れたいと思うほど、彼に不満があるわけでもない。最近なぜか満足できない。

私はここに彼との日々を記すつもりだ。

私だって、心から幸せになりたい。だから、これに今までの出来事を吐露して、この気持ちの原因を突き止めたい。