翌朝

「行って来まーす!」


「行ってらっしゃい、拓児さん。


 なるべく早く、帰って来て下さいよ?」


「分かった、分かった。


 昼間は、瞳ちゃん、赤ちゃんの事、頼むな。


 ……じゃあ、行って来るから、な?」


「だぁ、だぁ」


「よし、よし」


翌朝。


俺は、赤ちゃんを、在宅ワークの瞳ちゃんに任せて、いつもの様に出社した。


「ふぁ……お早よっス」


「星夜さん、お早うございます」


「だぁ! だぁ!」


「わわっ、と……! ソイツ、オレに近付けんなよ」


「う、うぇ……!」


「ほ~ら、よしよし」


「……ったく、物好きだな、お前も、拓児も」


「拓児さんのお人好しは、今に始まった事じゃ無いでしょ」


「……知ってる」

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