中年男性と少女との禁じられた恋、それは許されるのだろうか?

ミツル オガワ

第1話 17歳という美少女と私

 私は毎日、何かにおびえている……と言ったら言い過ぎだろうか。

 それがいつバレルか、という不安にさいなまれている。

 その対象は私の家族である、と同時に相手の彼女の家庭にも同じことが言える。


 彼女とは、私の若い不倫相手であり、その名前はトモミと言う、娘の仲の良い友達であり、娘とは同い年で、早熟な17歳の少女である。


 この間まで、私の娘のアヤカはまだ子供だと思っていたが、最近急に眩しく感じるようになった。


 初潮を迎え、知らない間に背丈が伸び、大人っぽくなってきたと感じる。

 それに比例して胸も少しずつ大きくなり、 ふっくらとした女性らしい身体になってきたと気が付く。

 そんな娘に、時々私は大人の女性を垣間見ることがある。

 色気までは無理だろうが、いずれそれを身につけるのも遠くないだろう。


 しかし、私はその娘と同じ歳のトモミをセックスの対象として付き合っている。

 それをここで書くことには、多少はばかる思いがするが、書かずにはいられない。


 しかし、今書いていることが時間の流れで変化してくるかも知れない。

 誰でも同じように同じ時間を共有している。

 今ここで書いていることが過去になるかも知れない、それでもトモミとの熱い関係を書かずにいられないのだ。


 どうしてそうなったのかは、流れの中で詳細になるだろう。

 こうなった要因は、本当に偶然だった。

 しかし、それだけではない……。


 おそらく私とトモミには、何か目に見えない引き合う或るものがある、

 それを偶然とは思えない。


 私のトモミに対する思いは、単なる遊びではなく、本当の「恋」だと思っている。

 しかし、本当の危うさは大人と未成年という少女の関係だからだ。


 許されない恋……してはいけない関係、だからこそ私達は燃える、

 私はこの恋を本物の恋だと思っている、そしてトモミも。


 ただ、二人が出会う時間、時……それがずれただけであり、いずれ逢う運命だった、と思いたい。


 私は毎日、娘の顔を見るのが怖い、

 出来れば、娘とトモミは知らない同士なら良かったと思う。

 しかし、二人は仲が良い……。

 だが、私がトモミと出会えたのも、娘のアヤカの存在があったからであり、それは運命の皮肉、としか言いようがない。


 朝起きて、娘のアヤカの爽やかな顔を見たとき、私の胸はドキドキする。

 明るく天真爛漫な娘を見て、私は思うのだ。



 今、私の愛人になっている美少女と、娘のアヤカを比べて見てしまう。

 それを色で表現すると、少女が真っ赤な薔薇の花の色とすると、アヤカはこれから咲こうとする可憐な薄いピンク、とでも言おうか。

 それほど、二人には大きな差がある。


 その差とは、性的な早熟さとセックスの経験とでも言おうか、それは大きい。


 トモミというこれからの人生がある少女に肉欲の喜びを教え、その快楽に溺れさせた罪は私にある、それを否定はしない。


 だが……美少女の私を引き付ける眼、そして目も眩むような若い肉体。

 私と絡んだときに見つめる愛欲の眼と、清純な眼が交錯こうさくする。


 その眼で惑わされる私……淫らな眼のトモミの魔性にも罪の一因がある。

 などと私は都合の良い言い訳を思い立つが、それは所詮しょせん無意味なことだと私は気づかされるのだ。


 そして、あわせ持つトモミの処女のようなはかなさ、危うさ、ガラスのような素直な心。

 その2面性に私はすっかり参ってしまった。

 トモミは不思議な少女だが、この不思議な少女無しでは私は生きられない。

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