感情の読み取り方と、感情の描写について

琴事。

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先日、友人と話していた際に指摘を受けたこと。


私の小説内では、キャラクターが何かしらの感情を抱いた際に、その理由から書き始めることが多い、らしい。


例えば、何か言われて悔しいと感じた時、「悔しい。そんなつもりなかった。でもそう受け取られてしまった」みたいに、まず感情を表現するのではなく、「そんなつもりなかった。でもそう受け取られてしまった。それが悔しくて仕方がなかった」と私は表現することが多い。


で、これはなぜか、という話になった時に、上記の話題に入る前に話していた話題が繋がってきた。具体的にどんな話題だったかと言うと、対面で人と関わるときの、私と友人の感情を読み取る力の差について。


友人は人の感情が分かりすぎて辛い。対して私は、顔から人の感情を読み取ることが得意じゃない。


友人に関しては詳しいことは省略して、私に関しての話をさせてほしい。


私はそもそも、人の顔を見るのが苦手だ。人の顔を見て話すのはもっと苦手である。それ故に、対面で人と話していても、その表情から感情を読み取ることが得意ではない。普段は雰囲気などで人の感情を感じていることが多い。これに何か理由があったのかと問われても首を傾げることしかできないが、少なくとも中学生ぐらいの時にはそうだったはずだと記憶している。ただ、私の家は母子家庭で、母が仕事で家にいないことの方が多く、家の中では人と関わっている時間よりも猫と過ごす時間の方が長かった。それが結果的に、人の感情を読み取ることが苦手という短所を助長させてしまったのかもしれない、とは思う。


少しだけ弁明させてもらうと、感情が分からないわけではないのだ。小説を読んで、アニメや映画を見て、漫画を読んで、共感して涙を流したりすることは普通にある。ただ、リアルな、生身の人間と関わる生活の中で、人の感情を読み取ることが苦手なのだ。


話を戻して、感情の描写について。友人は、それが原因じゃないか、と私に言った。具体的に言うと、人の感情が沸いてくる瞬間が分からないから、人の感情の描写をするときに、感情から入るのはなくその理由から入るのではないか、と。


なるほど確かに、と思った。続いて、今までそれを全く自覚していなかった自分に驚いた。さらに、これは今後小説を書く時に差し障りがあるのでは?とも思った。


それで、今こうして文章を書いて公開している。


まずは、最後まで読んでもらったことに対する感謝を。それから、小さなお願いを一つ。


例えば、私と同じような特性を持つ人。例えば、私と同じように小説を書く人。


できればそんな人に、この文章を読んだ上で何を思ったか、どんなものでもいいから、意見を貰いたい。


それがもしかしたら、今後の私に活きてくるかもしれないから。

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感情の読み取り方と、感情の描写について 琴事。 @kotokoto5102

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