沃土への応援コメント
初めまして、雨森傘さま。保紫といいます。
大変興味深く、最後まで楽しませていただきました。
ありがとうございます。
造りものの『シンシア』の視点で紡がれていく物語の中、シンシアの感情の変化を追うごとに明かされていく『博士』の周りの女性たちのこと。とても丁寧にシンシアの気持ちの揺れと、博士への想い、そして苦しみを描写されていて、素晴らしかったです。『追想』で博士側の気持ちが描写されましたが、彼もまた臆病がゆえに愛する人を喪っていたとは。哀しいことです。
ハッピーエンドですが、どこかしんみりと物悲しいラストだと感じました。この物語には、最適解だと思います。好みの終わり方でした。
編集済
沃土への応援コメント
開催された自主企画から来ました。私もラノベは好まず、文章や情景、登場人物の心境などを丁寧に描いた作品が好きなので、共感できる部分が多かったです。
貴作も期待に違わず、とても丁寧に紡がれた美しい文章で、広がる向日葵の情景や、博士と彼女の揺れ動く心境が伝わってきました。孤独を埋め合う代用としてお互いを求めた二人ですが、最後では代用ではなく、相手本人を愛することができたのかなと思いました。
ラノベが多数を占めるWeb小説界では派手さやテンポの良さが求められ、しっとりとした雰囲気の作品は日の目を見る機会がないですよね。でもこうした企画を通して素敵な作品に出会えると、仲間を見つけたような気になって嬉しくなります。
もしお時間があれば、私の作品も一読してくださると喜びます。
情景描写や心境描写には力を入れているので、ご自身の作品と似たものを感じていただけるかもしれません。
編集済
沃土への応援コメント
拝読させていただきました。
もし愛する者が模造として蘇ったのだとしても、そこから紡がれるのは繰り返しではない、異なる哀しみ。
かつての想い人の面影を重ねて、恋や愛を育もうとしても、結局は其の感情も模造なのではないかと苦悶することが自分にもあるので、博士とシンシアには共感するものがありました。
技術的にとか、タイミングとかはさておき……知帆では無くシンシアを蘇らせることを選んだ時点で、博士の言う通り知帆は思い出に生きる愛として完結していて、対するシンシアの死は受け入れ難い後悔として今もなお強く引きずり続けている。
博士はシンシアに謝りたかった。そして、彼女を理解したかった、理解出来なくても、試みたかった。
歪ではない、絵に描いたような恋愛など、この世に存在する訳が無い。もし存在すると言うのなら、その者は愛を軽視している。
愛という幻想を信仰しているだけの信者としてでは無く、愛を問題として考え続ける生き方を選びたい。
その生き方は苦しい道だが、哲学的屍人としての生よりは生き甲斐も死に甲斐も見出せる。
自己の恋愛観を改めて考えさせてくれる作品でした。
ありがとうございました。