第3話 実習がおかしい(座学編)その1
うちの学校が色々おかしいと言ってきたが、その中でも際立っておかしいのが実習だ。
ただ、実習のおかしさを含め、この学校のおかしさを何から説明すればいいのか正直分からん。
長年この学校にいると、どこが普通でどこがおかしいのか、判別力が著しく低下すると思割れる。
特に先輩とか筋金入りの変た...いやこの話は今はよそう。
で、実習のおかしい所はいっぱいあるが、順を追って紹介するとしたら、自分らが教えられた順にそのまま紹介した方がいいだろう。
あ、そうだ。まず、クラス分けとかの話をしよう。
この学校はざっくりいうと低学年と高学年に分かれていて、低学年の間は入学生は皆同じ授業や実習を受ける。
低学年のクラス分けは全員ランダムに振り分けられている。らしい。
その後、高学年になればコースを選択し、コースに分かれたクラスでそれぞれコースに対応した専門的な授業とか実習を受ける。
で、入学当初のクラスで俺は、いきなり出席番号で班分けされて、なんとか基礎だったかな?なんとか実習だったかな?もう忘れたがそういう授業を初めて受けた。
後から思えばこれがダンジョン実習(学生が使う俗語)の一番はじめの段階だった。
そういえば、低学年の頃はクラスの女子が多かったな。
今のクラスはもう散々な男女比だが、低学年のクラスでは今より女子の数が少し多かった気がする。
この学校は男女共学なんだが、女子の数が他の普通の高校と比べるとだいぶ少ない。
で、高学年になるとコース分けされるのだが、女子の人気が少ないコースを選んでしまうと、クラス内の男女比が絶望的な数字になって、男女共学の学校にいるのに男子校の気分が味わえる。
最悪だ。学校選びもそうだが、コース選びも間違った気がする。彼女が欲しい...
そういや、いつだったか担任のおっさんも「女の子が入学して欲しい。切実に」と言っていた。
「おっさん、そういう下心は隠したとかないと、今日日ネットとかで炎上するぞ」とクラスの誰かが忠告してたな。
まぁ、昔から女子の入学希望者が少ないこの学校は、今まで以上に女子にも入学して貰わないと、少子化で入学希望者が減ってるので大問題らしい。
こんな少子化がマッハで進行する田舎県で、入学者増加の数少ない対応策の一つが、女子への学校アピールだそうだ。
淡い希望だろうが、学校には頑張ってほしい。
後輩の女の子とか、俺の未来の希望だ。彼女がいる薔薇色の学校生活を実現するためにも、学校には是非女子の入学者を大幅に増やして欲しい。
話が横路に逸れすぎて実習の話ができてないや...
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