第十五話 「в снегу(雪の中)」

"ザアアアアアアアアァァァァ...."


「(な、何をする....つもりなんだ....)」


"ヒュォォォオオオオオオオ....."


「・・・・」


「・・・・」


先程立ち寄った施設を後にした


ツベフォフ、隆和の二人はツベフォフの操作する


この極層内の入り口で乗っていた乗り物とは


また少し変わった形をした


バイクの様な乗り物に乗り、


雪の中を奥へ、奥へと向かって


進んで行く―――――


「г-н Цувефов,

(ツベフォフ氏・・・・っ)」


「что такое Сямэнь,

(・・・なんだっ エイモイ――――)」


"ビュォォオオオオオオオオ――――"


あまり雪は降っていないが


走るバイクの上に乗っているせいか、


冷たい風が体に吹き付けて来る


「Ну, только что,

(さ、さっきの....)」


「О чем ты говоришь?

(・・・何を言ってるんだっ)」


"ゴォオオオオオオオオ――――"


風で声があまり聞こえていないのか、


ツベフォフは背中越しに隆和の様子を感じながら


大声で返事する


「Нет нет, Ах, этот N/S,

(い、いや・・・っ


 あ、あのN/S....っ)」


「О, ни за что Целится в


 меня из ружья,


 Они возмутительны

(ああ・・・っ まさか


 "銃"でこっちを狙って来るとは....っ


 非道い奴らだ・・・・っ)」


「(・・・・)」


気安い態度を見せている目の前のロシア人に、


驚きより不信感の様な物が先に来る....


「(あ、あんな事があって....


  そ、それで、まるで銃弾どころか


  小石がぶつかったみたいな


  態度をしてやがる....っ、)」


「слишком много мыслей о


 бесполезных вещах,


 Аймой Ты тоже! У меня


 может закончиться


 дырка во лбу,

(・・・あんまりっ 無駄な事を考えてると....っ


 エイモイ――――っ アナタも....っ!


 額に穴が開く事になるかも知れない....っ)」


「Это верно,

(そ、そんな・・・っ)」


「я не люблю


 русские шутки!

(・・・・ロシアン・ジョークは嫌いかっ)」


「картина?

(え?)」


「Ха-ха!

(――――ハハッ....!)」


「(・・・・)」


"フォォォオオオオオオオオオ――――....


二人を乗せたバイクは


「(浮いてるよな・・・・)」


雪の上を浮かびながら、極層内を


更に奥へと向かって進んで行く―――――


「(・・・・・)」

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