第十二話 「топологическое пространство(位相空間)」

「ま、まさか、私達が本当の


 姉妹(きょうだい)だったなんて――――!」


"シュバッ シュバババババッ!"


「クククッ....! "残像"で、我の


 無結のアクエリオスを....っ!


 やり過ごすつもりかね...っ?」


「くっ・・・!」


"シュババッ! シュババババババッ!!"


「麻衣、"サポート"するっ!」


連音が、線悦の消失内、


麻衣を閉じ込めたクリスタルだけが浮かぶ空間で


転連七十二相界を使い、ゴボルザークが出した


無から生み出されたと言う虎と龍の、


合成獣(キメラ)"アクエリオス"の


パワー攻撃をくらい、七十二の分身の内


四十八の分体が消滅した所で、


それを危険だと察知したのか隆和が


空間内をワープしながらゴボルザーク、


そして麻衣の側まで空間の狭間を飛んで来る!


「――――ハァァアアアアッ!?


 エモイッ "エモイッ"ムーブッ!?」


"シュワァアアアアアアア"


「な、なんだとっ!?」


「(・・・・・)」


"キュィィイイイイイイインッ――――"


「なっ!? なッ!?」


"ブウオンッ ブウウウオンッ"


「か、体が――――」


「み、見えない――――!!」


「(・・・・・)」


八変相の一つ


"静祈(せいせき)の天"


の構えを隆和が取ると、瞬く間に先程まで


この空間の超重力に囚われ


動く事もままならなかった疾風の勇者、


江母井 隆和の動きが


みるみる内に高速になって行く!


「え、エモイ~~~っッッッ


「た、タカカズッ!」


「(・・・そうだ、俺は...っ


  "この日"の為に―――――)」


「き、キサマ~~っッ


 "転生(てんしょう)"するつもりか~~~っッ」


「サポートッ!? "サポート"だよっッ!?」


「(ゴログナーク師匠・・・・っ)」


"キュィィイイイイイイイイ――――――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"パチ... パチ... パチ...


「エモイさん――――


 "見えてる"って事は


 "選べる"って事なんですよ...」


「選べる――――?」


決戦の二日前。


「例えば、ほら――――


"ビュッ!"


「!?」


「・・・・こう言う風にね...」


「・・・・!」


焚火を囲った場所で、自分の師匠、


そして後輩でもあり、先輩、更には


親友(とも)でもあるゴログナークが


突然自分の顔の前に拳を突き出して来た事に、


隆和は大きく目を見開く


「・・・"見えてる"、って事は


 "感じれる"って事なんですよ....っ!


 "エモイ"さん――――??」


「"感じ"れる――――....」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"シュワワアワアアアアアアア....


「("見える"


  それなら....っ!!


  "感じれる"っ―――――!)」


"シュバッ シュババババババッ!!"


高速で自分の分身を増殖させながら、


麻衣が"静祈"の構えから、"八往鬼(はちおうき)"


の構えへとその体を変化させて行く隆和に、


自分の分身の内二つを平衡を保ったまま


溶け込ませて行く!


「き、きっサマら~~~っッ!!」


「連音っ!?」


「―――疾(シ)っ!!」


"ガシッ!"


「こ、コォォオオオオッッ!?


 こ、コハッ――――!」


場の質量が巨大に増幅している故、


否、ゴボルザークは隆和の動き


"エモイムーブ"に思わず口から血を吐き出す!


「ゴ、ゴボッ」


「遥っッ!?」


「転承―――――、


 "完了"―――――


"ガッ!


"ガガッ!


「う、うぉぉオオオオオオオッ」


「な、何を―――――


「"感じる"っ だけに―――――っ!?


"ビュッ! ビュッ!!"


「――――"HEAT"っッ!!?」


八往鬼の構えを取り、隆和は


遥、そして遥か先に見える連音と


サポートの体制を整えるッ!


「"燃え上がる"っ!? 


 "KOKORO"、


 "SET"っッ!!!??」


連音、


「"祈る"  ならばっ "今日"ッ!?


 "T・E・S・T"っッ!?」


そして、遥....


「感じながら"心"っ――――


 燃え上がる、"波動"....ォっッ―――――!!!!


「お、ぉぉぉおおオオッ


"シュワァァアアァァアアアァァア―――!!"


八往鬼の構えから二の倍数を基調にし


二十四の相を取った三人の体が


激しく分裂し、消滅、出現を交互に繰り返し


輝き始めるっッ!


「悪への祈り、


 "THE"


 レイジオン・ドゥラ・ラ・!


 ラダ・ラダ・ラダ・ラ・ラダラッ


 ドゥラ・ウラ・ウルァ・ウルァッ


 ウルァアァァア・ラ・アアアアッッッ、!


 ーーーーーーーっッっツッ!!!?


「こ、コォォオオオオオオオハハハハハハハハハッ

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