第34話
今更P活なんて。
アヤが嗤う。
「どうしてその小説に気づいたの?」
「小説なんかじゃないよ、コレ」
コレは「自己満足」。
「私のこと、だいぶ知らない。全然知らない。アリちゃんと読んでわかってきた。
コレ書いてる人、たぶん恋人いたことないよ」
アヤはかわいそうだ。小説のネタにされたのだから。しかもアマチュアの。ろくに文章も書けない相手に。
「きっとこのヒト、だれにも愛されたことがない」
その愛は、愛され方は性行為のことだろうか、と私は思う。
だれにもだれともからだを繋げたことがない。
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