底辺歌い手、たまたま募集中だった大手Vtuber事務所の面接受けたら、まさかの合格しちゃいました
@Isogun0307
第1話 vtuber募集中
「もうこれ以上伸びないのかな…」
歌い手レンこと、伊東蓮は伸び悩んでいた。
毎月4本、すなわち一週間に一本は動画を上げているものの、その再生数は4桁で止まってしまっていて、登録者数も1万人しかいない。
「何とかしないと…。てか、もう普通にバイトとかしようかな」
俺は今、20歳だが大学は行っていない。頭はよかった方なのだが、昔から好きだった歌い手になりたいと思い、大学をやめ、歌い手一本でやっていこうときめたのだ。両親も、俺が正直に言ったら認めてくれた。しかも、俺は今一人暮らしをしているのだが、少しだけお金を家に送ってきてくれているのだ。本当に感謝しかない。
ただ、かれこれ1年半ぐらい続けているが、流石にこれだけ伸びないとキツくなって来た。
「流石に苦しくなってきたしなー」
...バイトを探そう。
そう決めた俺は、ネットをすぐにあさり始めたのだが、ある記事を見つけることができた。
「”vtuber事務所 ファミール 新人vtuberを募集中”か」
vtuber。
動画サイト ミューチューブで人気急上昇中のバーチャルミューチューバーだ。
俺はあまり興味がなく、誰が有名とで、何が流行っているのかなど何も知らない。だが、歌ってみたなどをあげている人がいるのは知っていた。
「…。少し調べてみるか。」
なんで、興味がないvtuberについて調べようと思ったがわからないが、もしかしたらいまの状況を少しは変えれるかもと思い、俺は早速調べ始めた。
「えーっと…。まずは、歌ってみたでも調べてみますか」
そう、歌い手をやっていただけあり、vtuberが歌ってみた動画をあげているということだけは知っているのだ。...ずっと見ないようにしてたけど...。
俺はvtuberの歌ってみたを調べたのだが、
「…?!100万再生いってるの多くないか?!
一番再生数が少ないものでも10万とかはいってるし…」
100万再生…、俺の約1000倍じゃないか。
しかも、mvがオリジナルになってるし、確かにこれは見たくなるような気がする。
「登録者数も…。100万人以上が何百人も…、10万人越えに至っては何千人もいる」
俺が今まで知らなかっただけで、vtuberってめちゃ流行ってるんだな、
「ファミールに関して言えば、200万人越えが10人以上…。てか、この事務所メンバーが100人ぐらいいるのか、しかも全員10万人超えてるし…」
このファミールって言う事務所、大手企業すぎんか?
流石に、他のvtuber事務所でもこれだけの人数と登録者数はいない気がする。
「これだけ有名なvtuber事務所だと、募集する人も多いんだろうな...。受かる人なんて何かしらの才能がないと無理なんじゃないか?」
vtuberの動画を見てみると、生配信が主な仕事で、ゲーム、雑談、歌枠、たまに歌ってみたや普通の動画をアップロードしている。
「…。俺なんて受かる訳ないよな…」
ちょっと前までは歌にすこーしだけ自信があったが、ここまで伸びないと流石にもう自信なんてない。
「けど、これに受かれば、少しは今の状況を変えられるんじゃないか…」
生配信とかそういうの、正直何もわからない。
けど、最近まで何も知らなかったvtuberというものを少し調べてみて、ゲームとか雑談とかは少しやってみたいと思うし、面白そうだと思い始めている自分がいる。
「…。まずは、募集サイトにあるPDFを印刷して、それを記入して事務所に送る。それを見て、認められた人のみが、面接を受けるのか、」
…………、書類を送るだけならただ!!
「やってみよう…!」
俺はPDFをコピーし始めた。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
書類にはこのように書いてあった。
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Vtuber事務所 ファミールの新人応募に募集してくださり誠にありがとうございます。
次の質問項目を全て記入し、封筒に入れ、こちらまで送ってください。住所に関しては、募集ホームページに書いてありますのでよろしくお願いします。
◇ 名前 __________________________________
◇ 住所 ・郵便番号 __________________________________
◇ 電話番号________________________________
◇ 生年月日_______________________________
◇ 過去にやっていた仕事(複数回答可)(学生の場合はバイトでも可)
_________________________________________
◇ 三つ目の質問の仕事についた理由_________________________________________
◇ この事務所に申し込んだ理由_________________________________________
◇ あなたの得意なこと(複数回答可)
_________________________________________
◇ この事務所に入ってから、やりたいこと、叶えたい夢など
_________________________________________
書類での質問は以上です。
ただし、面接時では他の質問や、ここに書いてあることを詳しく聞く可能性があるので、注意よろしくお願いいたします。
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これを書けばいいのか。
名前は、伊東蓮
住所、郵便番号は、東京都 aaa区 ○○-△△
電話番号は、xxx-yyyy-zzzz
生年月日は、2003年 1月10日
過去にやっていた仕事は…
「歌い手って書いてもいいのか?登録者は少ないけど…、一応登録者数も書いて歌い手と書いておこう」
次に、その仕事に着いた理由なんだが…
「好きな歌い手がいて、その方の歌声に憧れて歌い手を始めました。って感じでいいかな」
そう、俺には好きな歌い手がいたのだ。
名前はアンといい、コメントが流れる動画サイトで活動していた女性歌い手なのだが、今はもう歌ってみたなどはあげていない。それでも、俺はアンさんの歌ってみた動画を今でもみている。
俺も、女性と男性で歌声は全然違うが、彼女のような歌い手になりたかったのだが…。結果はお察しの通りである。
…次にいこう。
この事務所に申し込んだ理由か、
どうしよう、今までvtuberというものを知らなかったから、何を書けばいいのかわからない…
「楽しそうだと思ったから!!なんて書いたら落ちるよな…。まー、いっか、これでいこう」
落ちるかもしれないが、もとからその確率はとても低い。だったら正直な気持ちを書いておこう。
えーっと、次が得意なことか…。
「歌って書きたいけど…、自信がないんだよな、けど書いておくだけならいいよな、そして、一応ピアノを少しだけ引けるんだけど、これも書くだけならいいだろう」
ちなみに、ピアノを始めた理由は、歌ってみたを聴いていくと、その原曲自体を好きになり、勉強する時とかにその原曲のピアノ音を聞いているうちに、ピアノを好きになったからである。
…少ししか弾けないけど。
最後に、入ってからやりたいことなどか、
うーん、今まで歌ばっかやって来たから、今度はゲームとか真面目にやってみたいし、動画編集もしてみたい。歌は…こんだけ伸びてないとあげても全然見てもらえないような気がするんだよな…。
けど、もっと歌の練習とかをして、自信がついたら歌ってみたをもう一度だけあげてみたい…。
「よし、ゲームをたくさんやっていき、歌ってみたもそのうちあげてみたい。とかでいいかな」
受かるかどうかはわからない。
けど、受かったら全力で頑張ろう。
そんな気持ちを持ち、俺は書類を送った。
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読んでくださりありがとうございます!
初めて書くので、読みづらい部分、誤字脱字等あると思いますので、もしあれば教えてくださると助かります。
また、星評価やハート評価も星1でもいいですので、よろしくお願いします!
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