おまけ 宮川さんとの恋愛模様

おまけ 宮川さんとデート

これはとなりの宮川さんが人気Vtuberになるための会話の特訓をする話。



無口な宮川さんと話せる時間。それは朝の教室で二人きりのときだけ。のはずだったのだが。


今、僕は駅で宮川さんを待っている。今日は宮川さんの配信機材を買うためにショッピングモールに行く予定だ。


学校以外で会うのは初めてなので緊張する。むこうは荷物持ちくらいにしか見てないと思うけど。


空は晴天で絶好の買い物日和だ。夏だから少し暑いが宮川さんに会うため我慢しよう。


そうすると待ち合わせ時間から15分後に宮川さんが来た。


純白のワンピースに、サンダル、それに大きめの白い帽子。完璧だと僕は心の中で思った。


「時間ぴったりね。それじゃあ行きましょう」


「ぴったりじゃないよ!それはアメリカの人の感覚だよ!」


駅を乗り継いだ後にショッピングモールについた。


「よし。それじゃあ早速、北斗〇拳を買いに行きましょうか」


「違うよ!今日の目的は配信機材だよ!」


「いいじゃない配信で使うんだから」


「だめだよ!どうせ家に全巻あるだろうから後で後悔するよ!」


「しかたないわね。さっさと買いに行きましょうか」


僕たちは電気屋に向かって歩いた。


「ところで今日は何を買いに来たの?」


「決まってるでしょう。キャプチャーボードよ」


「何も決まってないよ!たぶん知らない人のほうが多いよ」


「SwitchiとかPエス5とかのゲームをパソコンの画面に映すために必要らしいわ」


「へー。宮川さんSwitchiとかPエス5持ってたんだ?」


「持ってないわ。いずれ必要になるかもしれないでしょ」


「順番が逆だよ!先にゲーム機を買わないと話にならないよ!」


そんなこんなで宮川さんは無事にキャプチャーボードを買った。


しかしまだショッピングモールについて1時間しかたっていない。


「せっかく来たんだからご飯でも食べない?」


「そうね。せっかくだから食べましょうか」


僕たちはショッピングモールのフードコートに行った。


「宮川さんは何食べるの?」


「うーん。今は高級フレンチの気分だわ」


「そんなのフードコートにあるわけないよ!しかも高級ってつけたよ!」


「冗談よ。私食べたいものがあるの。」


「へー。何を食べるの?」


「ワックのハンバーガーよ」


「宮川さんにしては普通だよ!逆にびっくりしたよ!」


「うるさいわね。普段あまり食べられないのよ」


「ああ。宮川さんの家厳しいんだったね」


「違うわ。一緒に食べに行く人がいなかっただけよ」


「宮川さん・・今日は僕がおごるよ!すべてのバーガーを頼んでもいいよ!」


「そんなに食べれないわよ!」


宮川さんの顔がちょっと赤くなっているのに気づいて、今日来てよかったと改めて思った。


食べ終わった後、僕たちは駅に戻ってきた。


「今日は楽しかったわ。ありがとう。」


「僕も楽しかったよ!また遊びにいこうよ!」


「いいわよ私のチャンネル登録者数が1000人超えたらね」


「まさかの条件つきだよ!でも僕も頑張るよ!」


その日はその場で別れた。


明日からいつもと同じ、宮川さんとの秘密の特訓が始まるのだ。

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