Vtuberにはキャラが必要

これはとなりの宮川さんが人気Vtuberになるための会話の特訓をする話。



無口な宮川さんと話せる時間。それは朝の教室で二人きりのときだけ。僕は今日も宮川さんと話すために早めに家をでる。



教室につくといつものように宮川さんは本を読んでいる。「おはよう」そう挨拶するがいつものように彼女から返事はない。。



僕が小説を読んでいると。彼女が話しかけてきた。


「ねえ。Vtuberのホラーゲーム配信見たことある?」


「あるよ。やっぱり自分の好きなVtuberが驚いたり、怖がっているところをみるのは楽しいよね。」


「うわー・・」


「引かないでよ!僕は紳士だから健全な目で見てるよ!」


「それで私も見たんだけど。やっぱり、リアクションが大きいほうがおもしろいわね」


「たしかにそうだね。でも宮川さんには無理そうだね」


「何を言っているの。私だってリアクションくらいとれるわ。そうね、何か面白い話をしてちょうだい」


「最悪の振りだよ!この振り方をされて何人の人が犠牲になったか計り知れないよ!」


「そうね。面白い話なんて、君にできるわけないものね」


「できるよ!」


「じゃあお願いするわ」


「むかーし、むかし、あるところに・・」


「もういいわ。」


「早いよ!まだ絵本だと表紙を見ている段階だよ!おじいさんが芝刈りにすらいってないよ!」


「その入りの時点でもう0点よ」


「ひどいよ!宮川さんもやってみてよ!」


「私を誰だと思っているの。あの人気Vtuberよ。」


「ほとんどの人が知らずに死んでいくよ!チャンネル登録者数が3桁にいったからって調子にのったらだめだよ!」


「いくわ。 富。名声。力。この世の全てを手に入れた海賊王 ゴール・D・・・」


「パクリはだめだよ!面白い作品のナレーションをしても面白くないよ!それにナレーションはあの声が至高だよ!」


「そうね。たしかにそれは認めるわ。とにかく私も今度ホラーゲームに挑戦しようと思うの」


「へー。ちなみに何のゲーム」


「Jump 〇King よ」


「なんかちょっと違うよ!それはどっちかというと配信している人がトラウマになっちゃうやつだよ!」


「いいじゃない。 Jump 〇King」


「いいけど、長時間クリアするまでリアクションを取り続けなければならない高難易度のゲームだよ!」


「もうじゃあ。何のゲームにすればいいのよ」


「そうだね。やっぱりバイオハザードはホラーゲームの定番だと思うよ」


「ああー。あのバイオがハザードする話ね」


「この人何もしらないよ!ホラーゲーム見たって言ってたけど、絶対 Jump 〇Kingしかみてないよ!」


「やっぱり、私はJump 〇Kingをするわ。まず、自分が楽しまないとリスナーを楽しませるなんて不可能だわ」


「たしかにそうだね。じゃあ今から僕がゾンビのふりして宮川さんを襲うからリアクションしてよ」


「いいわ。私にまかせなさい」


「いくよ。 おおおー おおー おおおー」


「(・m・ )クスッ」


「笑わないでよ!」


宮川さんとの特訓は続く

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