Vtuberには歌の上手さも必要
これはとなりの宮川さんが人気Vtuberになるための会話の特訓をする話。
無口な宮川さんと話せる時間。それは朝の教室で二人きりのときだけ。僕は今日も宮川さんと話すために早めに家をでる。
教室につくといつものように宮川さんは本を読んでいる。「おはよう」そう挨拶するがいつものように彼女から返事はない。。
僕が小説を読んでいると。彼女が話しかけてきた。
「ねえ。Vtuberの歌ってみた聞いたことある?」
「あるよ。僕はアニソンとかボカロとかを中心に聞いているよ」
「アニソン?ボカロ?ヨーロッパのサッカー選手が歌ってるの?」
「違うよ!アニメソングとボーカロイドだよ!最近Wカップがあったからって無理やりつなげるのはだめだよ!」
「ああ、ボーカロイドね。つまりVtuberみたいなやつでしょ。」
「全然違うよ!そこらへんの事情にあまり詳しくない人のテンプレの返しだよ!」
「まあとにかく歌ってみたに挑戦しようと思うの」
「へー。ちなみに何を歌うの?」
「おどるポンポコ〇ンよ」
「まさかのこの前のちびま〇子ちゃんが伏線だったよ!おどるポンポコ〇ンの歌ってみたなんて見たことないよ!」
「前例のないことに挑戦する。それがVtuberというものでしょ。」
「いつになく宮川さんが熱いよ。ちなみにカラオケでは何点くらいなの?」
「カラオケ?そんなのいったことないわ」
「まずいよ!歌ってみたなんて歌の上手い人の特権みたいなものだよ!歌が上手くないととただの黒歴史だよ!」
「そこは大丈夫よ。私、歌には自信があるの。表彰されたこともあるのよ」
「それはすごいね。ちなみに何で表彰されたの?」
「小学校の合唱コンクールよ」
「まさかの団体出場だったよ!クラスみんなでとった賞状を自分の手柄にするのはだめだよ!」
「なによ。いいじゃない私だってクラスの一員として頑張ったんだから」
「たしかにそうけど。ちなみにクラスではどのくらい上手だったの?」
「知らないわ。私指揮者だったもの」
「まさかの指揮者だよ!歌ってすらいなかったよ!」
「でも指揮者って一番歌の上手い人がなるものでしょう?」
「そうとは限らないよ!逆に一番下手だったから指揮者にされた可能性すらあるよ!」
「そんな訳ないじゃない。子供の頃から将来はアイドルになるって親からいわれてたんだから」
「まに受けちゃだめだよ!女の子が子供のころに言われたランキング5位くらいだよ。」
「なによ。なんでそんなに私が歌がうまいことを否定するのよ」
「ごめんよ。たしかに想像だけでいってたよ。試しにカラオケのアプリがあるから歌ってみてよ。点数も出るはずだよ。」
「いいわ聞かせてあげる。私の歌声を ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪~」
「・・・」
「どうだった私の歌声?」
「68点だったよ」
「89点?」
「そっちから見た点数をいっちゃだめだよ!」
宮川さんとの特訓は続く
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