第7話利植の世界



6000円分10通の謄本を眺める


拓矢「投資分無駄にしたくない、とりあえず住所の所に営業してまわろう」


最初の一軒

池袋2丁目のラブホ街の近くの住宅の3階

チャイムを鳴らす

拓矢「初めまして、謄本の方調べてお伺いしました拓矢と申します!」

60代の年配の人が出てくる

大家「はい、何か御用で?」


拓矢「物件の方なのですが今外国人観光客が多いので民泊にしたり、シェアハウスにしたりなどありませんか?空室にしておくのも勿体無いと思いました」


おもむろにに煙草を吸って煙を拓矢に吹きかける大家


大家「謄本調べたのは立派だね僕、君が借りてくれるならいいよ連保つけて、それとも君の親御さんが物件買うかい?」


拓矢「いや、、僕が借りるのはちょっと、、」


大家「俺に何のメリットあるの?ガヤガヤ若いのが騒いだり外人が汚したりして物件が暇疵ありになったりしたら君どう責任取るの?」


拓矢「すいません、借りるのも考えてるので色々ご紹介願えたら、、」


そんな感じで20件くらい周る拓矢

大家が悪く見えるが逆の立場考えたら24歳の若造に東京という日本で1番地価が高い所の物件二つ返事で任せるほうがおかしい。

若さが仇になった。



大家タイプ1

相場より高い系大家


板橋駅徒歩10分一軒家4LDK大家

大家「月に25万円払ってくれるなら自由に使っていいから君」


相場調べると同じ間取りで10万強で一軒家がある。そもそも板橋駅周辺自体家賃安い


大家タイプ2

ただ自慢だけしたいバブル系大家


京成線四ツ木駅徒歩5分4階建て5部屋

内装ボロボロの物件


大家「ここはね、バブルの頃はね~~価値がね、、たらたら、、30万ならいいよ君の親連帯保証人つけて」


駅降りてワンカップ煽ってるおっさん3人も見かける所がそんな価値ある訳無いだろ

恐らく不動産鑑定士に正確な物件価値言われても噛みつくだろうこの大家は



大家タイプ3

若い人無料で使おうとする系大家


赤羽駅徒歩15分4部屋ある一軒家

もうすでにシェアにしてるのだが掃除してくれとかトラブルとかの時に呼んでくる。

そしてなんかあれば他人とかの責任にする。


掃除を手伝ったりした拓矢


大家「拓矢くんさ、このトラブル収まんなかったのって君の責任なんじゃないの?」




得てして東京の大家さんは物件価格より大家のプライドの方が高い場合がほとんどだった。


利殖を得ようとして家を買ってるからお金の執着も凄い、拓矢は久山が優しく見えてきた


拓矢「どうしよう、、ダマで普通に借りてやるか?、、仲介に入ってる不動産屋ってボッタクリとか思ってたけど間に入ってるから入居者守られてるんだな、、、」


八方塞がり、、半年近く動いてこれかよ、、、絶望

そんな中でも腹は減るし洗濯したり生活のやる事はある


家に洗濯機が無いのでコインランドリーに行った。


ぐるぐる回る乾燥機

向こうに銭湯の看板が見える


拓矢の頭の中

(池袋って銭湯何気に多いよなー駅から離れると結構下町だし、最近怒られたり使われたり、歩き回ったりすること多かったからちょっと寄るか、俺の座布団の様な心と体よ)



大浴場に入る

いつも来る人用のロッカーとかもある昭和な銭湯

あー気持ちいい

シェアハウスは基本的にシャワーなので五体に湯が染み渡る


(毎日来たいなー温泉付きシェアあったらなーあの人常連の人かな、俺が大家ならあえて風呂無し物件買って近くで銭湯とコインランドリー開くな、毎月俺コインランドリーに3000円は払ってるし)



は、、、!


銭湯のおやじって大家さんしてるんじゃねぇか?!


湯船から飛び出し服を来て番台のおやじに聞いてみた


拓矢「この近くで部屋探してるんですけど物件ありますか?」


おやじ「あーあるよこの建物と少し歩いた所にアパートも」



思いがけないチャンスだった。





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