“毎日アレを私とやりたい彼氏としたくない私。”

神石水亞宮類

第1話 “毎日アレを私とやりたい彼氏としたくない私。”




私の彼は、32年間彼女を作った事がない彼氏だ!

私が彼にとって、“初めてできた彼女。”

しかも? 彼氏はずっと実家暮らしで、一度も一人暮らしをした事がない

“箱入り男子”なのだ!

完全に彼は、マザコンで大人子供。

彼の家にも遊びに行った事があるのだが、小学校の時に使っていた机や椅子

おもちゃがいっぱいあった。

かたや、仕事で使うデスクもある。

彼の母親は、女性を家に連れてきた事がない息子が初めて連れてきた私に

興味津々で質問攻めをしてくる。



『どうして、ウチの駿君と付き合おうと思ったの?』

『ウチの子、一度も彼女なんか家に連れてきた事がないのよ。』

『顔はいい男なのにねぇ~』

『お歳はいくつなの?』

『駿君と結婚は考えているのかしら?』

『ウチの駿君、貯金はたんまり貯まっているのよ。』

『お宅のご両親には、もうウチの子は会ったの?』

『晩ごはん食べていくでしょ!』

『ゆっくりしていってね。』

『・・・あぁ、はい、』




彼はこの環境になれているのか? 全く動じず普通にしていた。

私は終始ドギマギしていたというのに......。

そんな彼と交際が続いていくにつれ、彼と体の関係を持つ事になった。

その体の関係が彼にとってド・ハマりしてしまったのか?

彼が私にこんな事を言い出した!



『明日も、○○ホに行こうか!』

『えぇ!?』




初めてする“初経験”に完全に彼はハマる!

ハマると毎日彼は、私としたがるようになった。



『ホテル代は、俺が出すから今日も行きたい!』

『・・・きょ、今日は、もうやめとこうよ。』

『なんでだよ! ホテル代は俺が出すって言ってるじゃん!』

『そういう問題じゃないでしょ! 毎日やってるから今日ぐらいやめようよ。』

『えぇ!? 気持ちよくないの?』

『そういう事を言ってんじゃないのよ! 毎日するものじゃないの!』

『じゃあーいつするんだよ!』

『来月ぐらいまでいいんじゃない?』

『俺が無理! もう爆発するよ!』

『でも? 今までしてなかったんでしょ!』

『“俺も、もう大人になったって事だよ!”』

『そういうのは大人って言わないわ!』

『取り合え、今からホテルに行くよ! さあさあ、早く!』

『もぉ~今日だけだからね!』

『うんうん!』





・・・私は既に限界だったのに。

毎日私とやりたがる彼とはこれ以上! 付き合っていけない!

私の体がもたないし、恋人同士のようなイチャイチャは一切ない!

こんなの付き合ってるというのか?

彼は完全に私の身体目当てで付き合っている。

好きとか愛情表現もない彼とは付き合いきれないわ!

だから! 私は勇気を出して彼にこう言ってやったの。



『これ以上! 体だけの関係ならもう別れて!』

『えぇ!?』

『嫌なら、もう当分! やらないから。』

『無理だよ! 俺が我慢できない!』

『・・・じゃあ、どうするのよ、』

『“ここはきっぱり別れようか!”』

『はぁ!?』

『他で彼女作るわ!』

『本当、サイテー!』

【バシッ】

【イテテテテテェ、、、】




私は彼とは、この時直ぐに別れた!

“私の身体目当てでしか付き合えない男”なんて、付き合えないわよ!


・・・でも? 今頃彼は新しい彼女ができたのだろうか?

毎日、ラ〇ホに行こうと体だけを求められる彼女なんて絶対に嫌だ!

私は“性”道具じゃない!

ちゃんと私の事を見てくれる彼を今度こそは探そうと思っている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

“毎日アレを私とやりたい彼氏としたくない私。” 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ